なぜ研修は継続して実施することが必要なのか

働き方改革×チームビルディング
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現役経営者でありチームビルディングコンサルタントの梶川です。
今回は継続的に研修することの大切さについてです。
弊社では2年前に全社員対象にチームビルディング研修を行いました。
繁忙期を避けて4~12月、毎月1回実施しました。
そして昨年は、リーダー層12名を対象に、リーダー研修を実施しました。
同じように繁忙期を避けた4~12月に毎月1回です。
そして今年は、全社員を対象に4~12月の毎月1回研修を行う予定にしています。
内容はチームビルディングですが、年度目標の振返り(部署と個人)を毎月実施していこうと考えています。
先日、そのキックオフのような感じで、全社会にてチームビルディング研修と目標設定について時間をとりました。
チームビルディング研修では、なぜこれに取り組むのか、取り巻く環境や経営理念、ミッションやビジョンとのつながり について話した後、日常の仕事のなかで必要なコミュニケーションのスキルなどについてゲームやワークを用いて学びました。
これまでのおさらいもあれば、あらたに学ぶこともあり、結構もりだくさんでやりました。
社員の気づきや感想をみると、以前やったことでも忘れていることがほとんどです。
ミッションやビジョンでも浸透しているとは言い難い。
毎月研修をやっているにも関わらずです。
「前に言っただろう」
「なんで知らないんだ?」
と言いたくなる状況かもしれませんが、仕方がないと思っています。
自然に「している」ようになるためには、ホメオスタシスの壁というのがあります。
「知らない」ことを「知る」ために研修は行われます。多くは座学で行われることが多いと思います。そして、多くの経営者は一度学んだら仕事に活かされることを期待しています。
しかし、それは無理な注文ということですね。
「知っている」から「やってみて」気づきを得て腹落ちし「わかる」ようになります。
それでも、「できる」ようになるためには、意識して継続することが必要です。
それをさらに継続していくことで、自然と「している」状態になるのですね。
経営者としては、「している」状態になってもらうことが研修の目的ですよね。
私が行っているチームビルディング研修では仮想体験ゲームやワークを用いているので、「気づき」を促すことはできています。
しかし、日常の仕事のなかで意識していないと習慣化するのは難しいです。
人間は忘れていく生き物なので、1カ月に一度研修を実施していても、先述の通りです。
ですから、繰り返し実施することで「している」状況になるまでやることが大切です。
もう一つポイントがあります。
ホメオスタシスのスタートは「知らない」なのですが、何を「知らない」のか人によって違ったり、わかってなかったりするのですね。ソクラテスの「無知の知」です。
日常業務の中で問題意識があることについてはアンテナが立っているものですが、それ以外については頭に入ってきません。
そして、その問題意識は、その時々で違います。ですから、同じことを学んでも違う気づきを得られます。やりながらでないと学べないのですね。
そういう点からも、継続的な研修は大切ではないかと思っています。
経営者としては貴重な業務時間をそうそう研修に使うのは勇気がいりますし、社員からも仕事が忙しいからと反発があったりします。
私もそう考える時が、時々あります。
そこで、計算してみました。
弊社の場合、月に4時間、全社員が研修していることによって止まる売上高は、原価率が0.5%改善することでカバーできることがわかりました。
一方、チームビルディングでめざしている組織が実現していないことによる心理的安全性の低さ(関係性の悪さのようなもの)に起因する生産性のロスが10%あったとすると、それによる売上高のロスは先ほどの研修による売上高のストップ額の5倍になることがわかりました。
部署間の部分最適によって、全体でみたロスがもっと高ければ、もっと損をしているということになります。
もちろん、社員の納得感のない(やらされ感)の研修では効果は落ちると思いますが、経営者として数年後、数十年後のビジョンを見据えた時に、月1~2回程度の研修は投資するに十分値するのではないかと思います。
それでは、今日はこの辺で。
最後までお読みくださりありがとうございます。