会話と対話 話し合いの現場で起きていること
働き方改革×チームビルディング
働き方改革はチームビルディングで実現!
人が活きて業績があがる本当の働き方改革を広める
現役経営者でありチームビルディングコンサルタントの梶川です。
先日、業団体の若手社員による勉強会が開催されました。
私は、主催する担当部会の担当副会長ということでオブザーブ参加しました。
若手勉強会は、会員各社の若手勉強会経験者が幹事となって自主運営する形となっており、やり方もテーマも彼らにお任せです。
年に2回開催され、今回は今年度2回目の勉強会でした。
余談ですが、愛知県の業団体ではあるのですが、活気ある若手勉強会ということで岐阜県や静岡県の同業種の若手も昨年から参加するようになり、岐阜県の業団体役員の方もオブザーブにみえるような、業界としては先駆的な取組みと認知されてきています。
彼らが設定した今年の大きなテーマは「会話と対話。伝える力を身に着ける」。
5~6人で一つのグループをつくり、合計5つのグループにそれぞれ話し合うテーマが与えられ、最後にたどり着いた答えを発表する というプログラムでした。
個々のテーマは、
・モチベーションをあげるには
・建設コンサルタントの就活生向けチラシ案
・若手が考える働き方改革
・建設コンサルタントの仕事とは
・ICTを活用してできること
となっていました。
若手幹事の方から、グループメンバーの役割、例えばファシリテーターやタイムマネージャー、盛り上げ役などの役割分担を決めること についての指示はありましたが、進め方は個々にお任せです。
結果、付箋を使うグループもいれば、普通に話し合っているグループなど、いろいろでした。
総じて、笑い声も多くあり、活発な議論がされている印象でした。近年、就活などでワークショップをされるところもあり、そういったことに慣れている若手が多いのかなと思います。
しかし、よくよく見ると、話し合いに参加できていないメンバーがいたり、どちらかというとリーダーシップを発揮できるメンバーが話をまとめている という、よくある光景がみられました。
会うのは2回目というメンバーなので、積極的に話し出せない人もいて、リーダーシップを取れる人が仕方なくひっぱっている ということもあったでしょう。
このあたりは、自己表現と自己主張の高さ低さにも影響されます。
自己表現と自己主張の違いはこちらをご参照ください。
そういう場でも臆せず意見を述べられる人は、自己表現や自己主張が高い人。
臆してしまって意見を述べられない人は、自己表現や自己主張が低い人 と思いがちですが、自己主張が高くても自己表現が低いために、意見を述べられない人がいます。
そういう人は、自分の意見を持っているのに伝えられない ということで、意見を述べる機会を与えられないとフラストレーションがたまってしまいます。
そうすると、決まった結論や施策に共感を持てないことが多く、成果に影響をきたすことになりやすいです。
ですから、そこに参加しているメンバーの意見をきちんと聴く ということが大切になってきます。
特に、正解が一つでないことを話し合うときに重要です。
ですが、得てして大勢でない意見は拒絶もしくは無視される傾向にあり、発言した方からすれば不快になるので、「言って損をした」という気持ちになり、これ以上の発言を控えてしまいます。
しかし、ある案をブラッシュアップするのに一番大事なのは反対意見です。悪魔の代弁者として、常に反対意見だけを言う役割を設けて話し合いをしているケースもあります。
そうなると、今度はそれを言われた大勢側の気持ちが穏やかではありません。そうなると、意見の対立となり、平行線から話がすすまない ということが起きがちです。
そこで必要になるのが、「対話」。
対話とは、意見のその背景や意味を考えながら意見を聴き、意見を交わすことです。
反対意見があったとしても、そういう意見を言っている人がどんな思いで話しているのか、何を考えて話しているのか、を考えてみる ということです。
そのうえで、お互いが納得できる答えにたどり着くように話し合うことが、正解が一つでないときに求められる話し合いです。
人と人は違う という前提に立って話しあえれば建設的になっていくはずです。
とはいえ、すぐに声の大きな人はどんどん発言し、自己表現の低い人はだまってしまったりするので、全員が均等に発言する とか、発言の意味を考えながら聴く というような、話し合いのグランドルールを設けておくと良いと思います。
先述の若手勉強会では、厳密には対話はできていなかったように思います。意見をまとめることには慣れていても、対話ということは慣れていないのでしょう。そういう点では、伝える力 というより、聴く力 を学ばなければいけません。
そもそも、対話の説明をしてませんでしたからね。これから、教えていきたいと思います。
もう一つ気になったこと。
今回はプロセスが目的のようなところがありましたが、最後に発表された各グループが出してきた結論。発表している本人たちがノッてなかったことです。
これはポジティブアプローチとギャップアプローチだな と思いましたが、この件については、また今度。
それでは、今日はこの辺で。
最後までお読みくださりありがとうございます。