閉塞した状況を打破するのは誰かの何気ないひと言 かも

働き方改革はチームビルディングで実現!
今いる社員がそれぞれの強みを発揮して
ビジョンを実現する強い組織づくりをすすめる
現役経営者でありチームビルディングコンサルタントの梶川です。
コロナウイルスの影響が日に日に大きくなり、世界規模で非常事態の対応が取られています。
今後の経済の見通しも厳しく、経営者としては何かしらの経営判断と対応策を打たなければいけない状況です。
リーダーシップを発揮して社員を安心させるような手を打てればよいのですが、未曾有の状況で、どんな手を打てばよいかわかりません。
世の中の立派な経営者だったらどんな素晴らしい対応策を打っているのだろうか。
そんなことを思ったりもします。
ノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマンは行動経済学に基づいて著書「ファスト&スロー」の中でこう述べています。
企業が成功する確率は? というと、コントロールできない要因だけで決まるとすれば50%。
コインの表裏の確立と同じだと。
つまりは「運」だということです。
CEOの手腕は確かに実績に影響を与えていることは間違いないが、企業の成功とCEOの手腕との相関係数をかなり甘めに見積もったとしても、せいぜい0.3だというのです。
つまり、あらゆる成功要因の30%程度ということです。
これを先ほどの「運」との掛け合わせでみると、優れたCEOの率いる会社がよい業績をあげる確率は約60%。運頼みより10%高いだけである ということです。
素晴らしい経営者だからといって必ずしも成功する打ち手を打てる というわけではないということですね。
これは「後知恵バイアス」と「ハロー効果」で説明されています。
成功の法則にしても、失敗の教訓にしても、後から理由づけされている(=後知恵バイアス)だけであって、その瞬間には「わからない」ということ。
往々にして、後から考えるとこうだった ということを、さも、その瞬間の判断基準になるかのように記述されるが、それは無理だということです。
さらに、素晴らしい業績を上げている企業のCEOは素晴らしいに違いないから、何らかの理由があるはずだ。失敗した企業のCEOは何かしら失敗したに違いない(=ハロー効果)という見方です。
だからといって、なんだ「運」で決まるのか! と、短絡的に捉えることを奨励しているわけではありませんが、必要以上に結果にこだわって考える必要はないのではないかと。
後で振返ったときに、どんな打ち手が有効だったか ということであって、できることは、日々、その瞬間瞬間に最善を尽くす ということでしょう。
であれば、社員のだれかが何気なく発した一言が状況を打破するきっかけになることは往々にしてありそうです。
クリエイティブプロセスという考え方があります。
以前から紹介している人による思考特性の違い=効き脳をベースにした、アイデアが形になっていくプロセスのことです。
詳細はこちらを参照してください。
このとき、効き脳でいうと、対角の効き脳;AとC や BとD はコミュニケーションが難しいという事実があります。
効き脳は良し悪しではありません。
思考するときのクセであり、自然に発揮されるものです。
そのうえで、対角の効き脳はお互いの考え方を理解しづらいという特徴があるのです。
そうすると、だれかのちょっとしたアイデアが、対角の効き脳優位の人によって無視されたり、握りつぶされたり、ダメ出しされたりして抹殺されてしまうかもしれない ということです。
もしかしたらそのアイデアが起死回生の一発になったかもしれないのに、なかったことになってしまったら残念ではありませんか?
それを避けるためには、まずは 好き・嫌い や 合う・合わない は一旦脇に置いておいて、聴いてみる。
土俵に上げて、検討してみる。
いろんなアイデアが出てくることで、さらなるアイデアが出てくる可能性も高まります。
そうやって、社員と共に未来に向けて考えてみてはいかがでしょうか。
それでは、今日はこの辺で。
最後までお読みくださりありがとうございます。