不確実な時代に戦略を考える視点

働き方改革はチームビルディングで実現!

今いる社員がそれぞれの強みを発揮して
ビジョンを実現する強い組織づくりをすすめる
現役経営者でありチームビルディングコンサルタントの梶川です。

 

先週はマッキンゼーの7Sを借りてソフトの4Sのことを書きました。

今日はハードの3Sというか、今のような変化が大きい時代に戦略を決めることについての考え方の一つについて自分が考えていることを書いてみようと思います。

組織が外部環境の変化に適応して永続するには、組織が学習していくことが必要であると考えます。

その組織学習には、シングルループ学習、ダブルループ学習、トリプルループ学習という考え方があります。

シングルループ学習は、物事に「適切に取り組んで」いるか?と問うことです。
設定された目標に対しての取組みの状況を確認します。
PDCAを回すような感じです。

ダブルループ学習は、「適切な物事」に取り組んでいるか?と問うことです。
しっかりPDCAを回しているのに成果が出ないときなど、そもそも設定した目標(P)が適切でなかったのではないか と考えてみることです。

トリプルループ学習は、何が適切で、何が適切でないかについて、「どのように判断している」のか?と問うことです。
そもそも自分たちは何を大事にしていて、どうなりたいのか、普段見落としていることはないか、などを考えてみることです。

 

今、世の中はコロナ禍です。緊急事態宣言も解除されてきていますが、これまでの日常とは異なっています(非日常)。

日常の連続であれば、シングルループ、ダブルループを回していけば良いのですが、非日常では、トリプルループを回すことが求められるでしょう。

自社は何を大事にしているのか、経営者は何を大事にしているのか、そんなことを考える必要があると思います。

マッキンゼーの7Sでもソフトの4Sとハードの3Sを繋いているのは「価値観」だと思います。

 

弊社では、経営理念の二つ目に「社員が幸せになれる会社になる」、三つ目に「自分の生き方に責任を持つ」としています。

数年前までは「社員を幸せにする」とか、「物心両面での豊かさを実現する」などの表現をしていましたが、いろいろ考えてきて、会社ができるのは環境を整えるまでで、本当に幸せになるかどうかはやっぱり本人の内側にしかないな と思い、変更しました。

生きていくって面倒なことが多いですが、だからこそ会社でも面倒なことを要求しています。

今年からは会社目標からの個人目標のほかに、セルフマネジメントノートというのを作成して、日々の状態を自分で内省することをしてもらうことにしました。

といっても、やるかやらないかは本人の選択に任せています。

 

インテグラル理論では、世界は下図の4象限で表現できると言っています。

(インテグラルシンキング 鈴木規夫著 より)

私の内面(自分の主観、メンタルモデル、価値観、特性など)と外面(表情や姿勢、スキルや資格など)、私たちの内面(組織の風土や文化など)と外面(組織のリソースや取り巻く環境、制度やルールなど)の4つで、内面は見えないもの、外面は目に見えるものです。

私たちはこの4つの視点をすでに持っていますが、同時に4つを考えることは困難であるとも言われています。

今のコロナ禍で集団の外面は非日常に覆われています。

そうすると、日常下で培ってきた自分のスキルや資格(私の外面)では通用しなくなり、会社においてはリストラなどが進むことで雰囲気(私たちの内面)が悪化するかもしれません。

そうなると、自身の価値観や大事にしたいこと(私の内面)が問われてくると言います。

上司に言われたからやっている仕事、とりあえずお金が稼げればいいから嫌だけどやっている仕事、働くことが面倒だと思っていること、、、

こんなことが浮き彫りになってくるかもしれません。

私たち(We)は私(I)の集合体であることを考えると、社員の数だけ I が存在(混在)しているということを忘れずにいる必要があります。

変化の激しい「集団の外面」に適応できる社員個々のスキルアップ(私の外側)を目標に掲げたりすることは多いと思うのですが、「私たちの内側」が「私」の集団でつくられるならば「私」の内面の成長も求めていくことは必要なんではないかと思います。

一方で、他者のメンタルモデルを変えることはできません。そこは気をつけなければいけません。

しかし、自分で自分のメンタルモデルを変えることはできます。他人に変えられたくないだけなのです。

そういう意味で、先述の弊社の例はそこに合致しているかなと ちょっと思った次第です。

 

じゃあ、お前はどうなんだ ということで、今月からチームビルディング仲間でマインドフルネスの専門家がやっているこちらに参加しています。

といっても時々しか参加できていないのですが(汗)

 

ちなみに、この4象限で考えることはトリプルループ学習にあたります。

 

それでは、今日はこの辺で。

最後までお読みくださりありがとうございます。