業績があがる、メンバーの巻き込み方
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働き方改革はチームビルディングで実現!
今いる社員がそれぞれの強みを発揮して
ビジョンを実現する強い組織づくりをすすめる
現役経営者でありチームビルディングコンサルタントの梶川です。
先週からの続きで、メンバーを巻き込んで決めていくことについて書いてみます。
働き方改革にしても、いろんな施策についてにしても、生産性向上とか、ある目的をもってすすめている物事を改善しようと思う場合、どうしても「できていないこと」「うまくいっていないこと」に目を向けがちです。これをギャップアプローチと言います。
例えば、先週の続きで言えば、テレワークを働き方改革の一環として導入しているとします。
一定期間実施して、アンケートなどしてみんなに意見を聞いてみることもあるでしょう。
そうして出てきた意見はさまざまで、何か対策しようと思っても、こちらを立てればあちらが立たずのような感じになってしまってはいないでしょうか。
このときはこんな感じになっています。
Aさん、Bさん、、、、とそれぞれが思い描く理想があって、その理想に対してうまくいっていないことが意見として出てきます。
ですから人数分のそれぞれの理想と現状のGAPを言うわけですが、それぞれの理想が共通していないので、あちらを立てればこちらが立たず になるわけです。
一つ一つの問題が独立していて、その対策が他に影響しないときはギャップアプローチでよいのですが、人と組織の問題はお互いに影響しあってしまいます。
したがって、それを強行していくと、ある人は嬉しいけど、ある人は不満がたまる ということになってしまいます。
それでは、組織としてのパフォーマンスは下がってしまいます。
ではどうしたらよいかというと、こんな感じになればよいです。
Aさん、Bさん、、、、と全員の共通の理想のビジョン(ビジョンはミッションの実現したイメージなのでミッションでもとりあえず可)を決めて、そこを目指すことを合意し、そこに対するGAPを議論していくやり方です。
これをポジティブアプローチと言います。
余談ですが、強烈なトップダウンの組織ではビジョンは要りません。ビジョンの代わりにトップがそこに着き、社員はトップを見て判断するからです。
逆に、これまでトップダウンでやってきた会社が急にボトムアップにすると、社員が参照する先がなくなるのでビジョンやミッションが必要になるのです。
話しを戻しますが、、、共通の理想のビジョンを目指すことで、それぞれの理想の違いのための個々の調整(そして、その結果新たに生まれる問題の解決、そして、またそれによって生じる新たな問題の解決・・・・)が不要になります。
誤解を恐れずにいえば、個々の考え方の違いを、一同に介して話し合うことで解決する という感じです。
チームビルディングの仲間内では、これを問題を解決せずに問題を解決する とも言っています。
素晴らしいやり方ですが、実はそう簡単ではありません。
というのは、先週の氷山モデルを思い出していただくとわかりますが、人にはそれぞれメンタルモデル(価値観や思い込み)があり、それを変えられるのは嫌だからです。
理想のビジョンを話し合うときに、だれかがそれを強制したり、従わせたりしようとすれば、その瞬間に共通の理想でなくなります。
現実には共通の理想のビジョンとは以下のようなイメージです。
Aさん、Bさん、・・・それぞれが自身のメンタルモデルからなる理想のビジョンをもち、それぞれの理想の重なるところが共通の理想のビジョンになっていくのです。
その共通の部分を決めるのに「対話」が必要になります。
「対話」とは、人々が物事やそれぞれの立場を理解したり、分かったことを行動に移したりする、このようなきっかけになるようなコミュニケーションを「創造的なコミュニケーション」として「対話(ダイアログ)」と定義します。
具体的には、その考え方の背景にある価値観や世界観などを、自分の価値観や思い込みにとらわれずに受けとめ、自分自身もそれを伝え、それを聞きまた自分の思いを伝え、そういうことを繰り返すことでメンバー同士が価値観や世界観を分かち合い、共有し、メンバーはお互いを深く理解することができるようになるのです。
こうして決めた共通の理想のビジョンなので、自らがそれに向かって行動し、必要があれば行動を修正し、結果的に自立的に問題が解決していくということです。
メンタルモデルは変えられたくないですが、自分が望めは変わるのです。
ですから、だれかが一方的に決めたり、声の大きい人だけが話して決めたり、発言を否定されたりすると、狙った効果がでないことは明らかですね。
逆に、対話が普通にできる組織になれば、いわゆる心理的安全な組織になりますので、どんどん成長していくことが可能になります。
働き方改革×チームビルディングでは対話が必須ですので、結果、業績をあげる組織になっていくということです。
それでは、今日はこの辺で。
最後までお読みくださりありがとうございます。