研修したって効果がない
働き方改革はチームビルディングで実現!
経営者自身のアライメントと組織のアライメントを整えることで
自然に業績があがる会社にする
現役経営者でありチームビルディングコンサルタントの梶川です。
みなさんの会社でも教育目的や育成目的の研修を実施されているでしょうか。
日々の仕事の中で覚えていくからそれでOKという会社もあるでしょうか。
確かに技術系の会社における技術やスキルの習得など、仕事をやりながらでないと学べないことも多くあると思いますから、それはそれで有効です。
一方で、経験する機会というのは限られているので、現代の様にスピードや変化を求められる場合にはOJTだけでは不足する場合もあるでしょう。
さらに、人や組織のマネジメントのようなことは、実際に必要な立場になって初めて考えることが多く、教えてくれる上司もいないというのがよくあるパターンではないでしょうか。
結果、自分が教えられたやり方をみようみまねでやってみる というマネジメントスタイルになりがちです。
それでうまくいけばラッキーですが、うまくいかないとダメ上司のレッテルを貼られてしまう。
選手時代にはピカイチだったのに監督になった途端ダメなやつ と言われて、選手時代の功績も色あせてしまうような。
年齢がきて係長や課長になっただけなのに、これだったら選手のままの方がよかった なんてことになっては不幸です。
ですから、人と組織のことについても研修などを通じて学んでおく必要があると思います。
そこで、質問です。
研修って効果あると感じていますか?
弊社でもかつて15年ほど前に管理職研修などを外部講師にお願いして実施したことがありますが、正直、効果があったようには思えませんでした。
正確に表現すると、短期的には効果があったように見えましたが、しばらくして元通りになった印象です。
冒頭から研修の必要性を書いてきて、相反している感じになっていますが、そういうことではありません。
研修の目的は、人の育成を通じて行動を変容させて業績向上をめざすことにあります。
そして、研修は短期的には人の行動を変容させる力はあります。
しかし、長期的に持続させるのが難しい という難点があります。
人が学んでできるようになるまでに、下図のように5つのステップを登っていきます。
ここで、研修のような単発の場合、「やってみる」を到達目標として実施されることが多いです。
最終的に日常の中で「している」になるには、あと3つほどステップを上がらなければいけませんが、そこは、各社の日常に任されるということになります。
研修が日常業務に活かされない要因の一つは学んだことがやれる気がしない、もう一つは学んだことをどう生かせばよいかイメージがわかない というものです。
ですから、一つ目に対しては研修中にロールプレイなどをして実行するうえでのハードルを下げることをメニューにしたりします。
二つ目には、ワークショップなどでお互いに職場でどう使えるか、どんなシチュエーションで使えそうか などをアイデア共有してイメージを膨らますことをしたりします。
そして、それをやり続けていくと「わかる」に到達する可能性があるものの、だいたいは日常業務に追われて新たに学んだことをやり続けるのは難しい場合が多いのではないでしょうか。
そこには三つ目の要因があり、研修を受けていない人たちは相変わらずの日常を送り続けているので、その中で自分だけが新しいことをやり続けるのが負担になる ということが起きています。
弊社の外部講師による管理職研修がうまくいかなかったのは、こういったことが原因で、自社でその後のステップを上がる機会を設けなかったのがいけなかったのです。
ですから、研修をやる場合には職場単位での研修の方がその後になじみやすいことと、フォローアップの研修を適宜実施するなどの工夫が必要です。
とはいいつつも、中小企業で人材開発や組織開発のことを自分たちで気にしているのは難しい場合もあります。
そういう場合は、一番効果的なのは、学んだことをそのまま日常で使う機会を持ち続けるという方法です。
これをアクションラーニングといいますが、会社や職場での問題を解決するプロジェクトを回しながら研修を併行して実施する。
そうすると、プロジェクトを進めていくなかで実際に起きることを研修で学んでいるので、それをやってみる ということが起きます。
それをプロジェクト期間中に何度も体験するので、結果的に「わかる」「できる」「している」とステップアップできるという設計になっています。
6ヶ月~1年程度というまとまった期間で取り組むことになりますが、だからこそ成果につながりやすいと思います。
研修しても効果があがらない と感じている方の参考になれば幸いです。
それでは、今日はこの辺で。
最後までお読みくださりありがとうございます。