ビジョンは浸透させない

目指す未来は自働経営で実現！

社員が自立的にやりがいをもって働いて、社長が本来の仕事をすることで可能になる、
持続的経営＝自働経営　の実現をサポートする
自働経営ナビゲーターの梶川です。

弊社の次世代経営チームに次のビジョンを作成してもらうプロジェクトを昨年５月から始めました。

まあ事情はいろいろあるのですが、現在のビジョンも策定してから３～４年経ってますし、そろそろ自分たちも、取り巻く環境も変わってきているので、変え時ということで。

ちなみにビジョンというのは、自分たちが目指す目的が実現した姿　ととらえているので、自分たちが目指すものを達成したり、目指すものが変われば変わるもの　ということで、３～５年程度で変えていくものと考えています。

プロジェクトの話に戻りますが、一応、１２月を一つの期限として活動してもらいました。

私はその中には入らずに任せる形で。

それで、１２月のある日に、一応出来上がったというので、最終確認に参加しました。

これまでのビジョンはこちら。
「社員一人ひとりが、自分らしく働き、会社のミッションに貢献して、成果が上がる会社」
思うところはあると思いますが、当時はこんな感じで良いと思っていたんですね（汗）

そして、プロジェクトチームが今回作ったのはこちら。
「お互い尊重し、助け合い、自ら行動することによってお客様を満足させて地元地域に貢献し、個人の成長を感じ進化し続ける会社」

見て最初に思ったことは、「で、どんな会社になりたいの？」でした。

ビジョンの作り方から自分たちで調べてやってきたので、それをねぎらいつつ、また、現在ビジョンがそんな感じなのである意味仕方がないと思いつつ、感じたことを伝えました。

「具体的にいうとどんな会社？」
「その会社になってワクワクする？」

メンバーからの答えは、ワクワクしない　でした。
これまでの経緯は、取り巻く環境を整理したり、自分たちの強みを考えたり、どんなことを大事にしたいか　ということを整理、まとめてきた　ということで、そこで出てきた大事な言葉をつなげてみた　という感じらしい。

ワクワクする　というと語弊があるかもしれませんが、私が感じた問題点は、説明しているようで具体的でなく、一般論っぽいから自分ごとになっていないのではないか。

自分ごとになっていないし、皆が同じ映像を観ているように思えなかったところです。

ということで、「で、結局どんな会社？」を１月に話し合うことになり、それが先日行われました。

「お互いを尊重って？」「それぞれの強み弱みを理解、尊重すること」
「助け合いって？」「ピンチの時に助け合える」
「弱者救済？」「怠けている人は助けない」
「怠けているって？」「もっとできそうなのに『できない』って言う」
「実際にいっぱいいっぱいかもしれないよ？それは尊重しないの？」「そっかぁ、、、」
「ピンチの時って？」「目標達成が難しそうなとき」「目標を共有していることが大事」
「自ら行動って？」「自分で考えて行動できる」
「個人の成長を感じって受け身？」「自ら成長を目指す」
「進化って？当社は進化してきた？」「してきた」
「どんなこと？」「時代の変化に対応してきた、仕事の進め方、WLB、技術力など」

のようなやりとりを時間を延長してまでやりました。

それで、ひとまずまとまったのがこちら。
「時代の変化を先取りして、自らの成長と行動で強みを活かしてチームの成果に貢献している」

時間切れで言語化できていないところがありますが、この方向で完成させることになりました。

これがまとまったときに、メンバーの一人が図らずも、
「じゃあ、自分は何をするのか？」
と言いました。

そうしたらほかのメンバーからも同じような意見が出てきて、自分たちが何ができるのか、何をするのか　という話に自然となっていきました。

創ってきたメンバーの中に、ビジョンが落ちた瞬間だったと思います。

ビジョンを実現するために自分がすること。
それを自分が実現することでビジョンが実現すること。
これが自分ごとになる　ということだと思います。

ビジョンを唱和したり、覚えたりしても所詮は他人事です。

会社のビジョンは覚えていなくてもいい。
自分のやることが会社のビジョンとつながっていれば、自分がやることをやればいい。

結果、ビジョンにつながっているから。

これがビジョンの浸透なんだと思います。

自分で決めていた線より介入してしまい反省しているところもあるのですが、学んでいるチームビルディングコミュニティでビジョン合宿をしたときに体感したことを自社でもできて、あーなるほど～と思った日でした。