自分を守らなくていい

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自働経営®ナビゲーターの梶川です。

 

Facebookでこの本が紹介されていて、興味を持ったので読みました。
「子供が面白がる学校を創る」

広島県の教育長に県外かつ民間からそして女性で抜擢された平川理恵さんの公立校の改革について紹介されている本です。

平川さん自身がリクルートでの営業マンから起業、横浜市の公立中学で2校の校長経験という経歴の持ち主で、改革していく内容ややり方は 凄い と感嘆するものでした。

とても自分にはできないなぁと思いつつ、それはそれですごいのですが、私がまず共感したのは「すべては子供たちのため」という信念というか、思いというか、そこからぶれないことです。

ぶつかる壁や困難に対して、それらは多くの場合、前例だったり、職場の文化だったり、仕事のルールだったりしますが、それらが「子供たちのためになっているか」と問いつづけていました。

前例や職場の文化、ルールを守ると言いながら、多く場合は自分を守っていることが多いです。

かくいう私もその口でしたから大きなことは言えませんが、失敗したら評価が下がる とか、余計なことをして仕事を増やしたくない とか、これは自分の仕事の範疇じゃない とか、これをやっても給料はあがらない とか、、、言い出せばキリがないくらい自分を守る言い訳がでてきます。

しかし、最近になってわかってきたのは、自分を守る必要なんてないな ということ。

何から自分を守っているかと言うと、他者からです。

他者の評価を気にして、自分が傷つかないように、自分の存在価値を守るために反応していたなぁと思います。

それはそれで仕方がないことです。

自分が社会で生きていくために学んできたことであり、それは親との関係であったり、学校で教わってきたことであったり、そうやって生きてきました。

だから、自分を守っていてもそれでいい って認めていいと思います。

そうすることで、だんだんと自分が否定されないという安心感につながり、評価軸が他者から自分になり、自分がしたいことができるようになっていくと感じています。

それが「ある」につながっていったとき、自分を守るに使っていたエネルギーをやりたいことをやるエネルギーに使えるようになると思います。

逆にそれを否定するということは、他の人のその部分も否定することになりますから、他の人が自分を守るようになり、その人に自分が否定されるかもしれませんから、自分はさらに自分を守るようになっていってしまいます。

何かしたら何か言われるかも という考えは、他の人が何かしたときに自分が何か言う ところが起点です。

しかし、みんなそれぞれありのままでいい、お互いのことはわかっている という「ある」にいれば、何も言われないのです。

何か言われるとすれば、目指していることに対してよりよくなるためのアドバイスであり、意見であり、とても前向きなことのはずです。

だから、自分のやっていることの目的や信念が確固たるものであれば、そこに立ち返りさえすればブレないんだと思います。

 

もう一つは、子供たちの目指す姿として「子供達には、自己肯定感、幸福感を持ってほしいし、自然界を五感で感じられるようになってほしいんです。人の気持ちがわかるコミュニケーション力と、自分の意見を人にわかりやすく言えるクリティカルシンキングができる。自立していて、世の中に貢献していくことができる人を育てたい」とありました。

まさにその通りだと思います。

学歴だとか、給与だとか、自分の外の評価軸で自分を測る必要なんてなく、自分の物差しで幸せに生きることが一番大切だと思います。

そのうえで、社会では相互に関係しあって生きていくことは必須ですから、お互いを尊重できる対話の力は必要です。

それぞれがそれぞれの幸せを実現できるために必要な力だと思います。

そして、自分の力を社会のために使うということ。

これは、何か大それたことでなくていいと、自分は今そう思っています。

自分の目の前にあること一つ一つに対して、自分が力になれることに力を使っていくということでいいのではと。大事なのは、人のものさしでそれをやろうとしないこと。

自分がやりたいかどうか自分に聴いて、それで判断すればいいと思います。

それが決まれば、あとは自分の力を遠慮なく発揮すること。いろんな意見はあると思いますが、それらが有機的に働いてよりよいものになっていくだけだと思います。

遠慮する ということは他者の目が気になる ということですが、やりたいことに向かっていけば他者はあなたをサポートしてくれるだけです。

平川さんも「私は日本の教育を変えたい、なんて大それたことは思っていないんです。そうではなくて、私の関わる人とか、私のまわりにいる人が、こいつといたら面白いなぁとおもってくださり、ちょっとでも幸せになれたと感じてもらえたりしたら、それでいいんです。本当に、それだけのことなんです。しゃちほこばって頑張っているとか、まったく思っていないですから」とおっしゃっています。

やっていることの凄さから、私が言うのも僭越ですが、こういう感じなんだろう と思います。

とはいえ、平川さんには2035年の子供たちの姿 という明確なビジョンが見えていて、そこに向かって邁進しているようです。

私もとても小さいエリアではありますが、こういう人が育つ経営をしていきたいし、何かそういう関わりが増えていったらうれしいなと思います。

 

それでは、今日はこの辺で。

最後までお読みくださりありがとうございます。