目標の意味

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自働経営®ナビゲーターの梶川です。

 

弊社では会社として数値目標を設定していません。

ティール組織というと目標そのものを設定しない という理解をされている場合もありますが、目標がないわけではありません。

ティール組織の特徴は、存在目的の達成に向かう ということです。

目的/目標の関係は、一つ上位の目標が自身の目的 と考えますから、

会社としての存在目的 を目的として、グループや個人が目標をもつことは自然です。

 

数値目標を設定しない理由は、数値目標を設定するとそれに縛られることが起きるからです。

目標が目的化する ということと同じですね。

数値目標を設定してそれを必達とする ということは、その予測は正しい という前提になりますが、そもそもそんなことはありえません。

また、数値目標の達成を目的とすると、本来の存在目的から離れた手段をとる可能性が生じます。

そういうことが生じなければ数値目標はあってもいいと思います。

弊社も、目安としての数値目標は置いています。

 

なので、数値目標を設定しませんが、その代わり、現状把握のための情報(数字)を共有しています。

現在の受注状況や、売上高、事業口座残高とその使途、時間外労働時間と有給取得状況など、できるだけタイムリーに全員が共有できるようにしています。

意思決定するときに、だれもが同じ情報をもっていることでその確度を保つことができるようにしています。

得てして、組織の上層にいけばいくほど多くの情報を保有して情報格差が生まれますが、一部のメンバーが数値を取りまとめて各所に指示を出すより、現場で判断できる情報を共有する方が組織としては効果的、効率的であることは戦時中から実証されていますし、私たちとしては戦っているわけではありませんが、その方がメンバーの自主性ややりがいに寄与していることは実感しています。

 

大事なことは 「今」どう判断するか ということであって、目標はその判断を明確にするための一つでしかない と考えています。

「今」の状況を明確にして、、、リソースはどうか、内部外部の環境はどうか、、、そういったことを明確にして、さらに、一月後、一年後、自分たちはどうなっていたいか を明確にして、そのためのどうするか を決めて、実行する。

それを適切なタイミングで実施していくことが、いわゆるPDCAだったり、経営会議だったりすると思っています。

「今」の状況をタイムリーに明確にできるように必要な情報を共有しています。

 

ポイントは、この振り返りの中で、できなかったことを確認しますが、なぜできなかったか は問いません。

過去の原因を明確にしたところで未来によくなるとは限らないからです。

その代わりに、次のタイミングまでにどうなっていたいか を明確にして、そのためにどうするか を考えれば、必要なアクションはとれていきます。

これをポジティブアプローチと言いますが、徹底的にこれだけです。

私が担当しているクライアント先でもよくあるのですが、振り返るとついつい次回までに「どうするか(=To Do)」を考えてしまうのですが、ここで必ず「どうなっていたいか(=To Be)」という状態を考えることが重要です。

これをすることで、実現可能性が高まるアクションが明確になってくるからです。

人は、イメージできたことしか実行できない ということですね。

 

このプロセス、おわかりかもしれませんが、コーチングのGROWモデルです。

現状と未来のギャップが「解決すべき問題」なので、それらを明確にして、そのためにどうするかを決める というのがGROWモデルというコーチングの型になります。

組織の目標とは少し離れますが、メンバー同士でどんどんコーチングできるようになれば、どんどん目標が達成していく環境になると思っています。

余談ついで ですが、現状からスタートする考え方でエフェクチュエーションというのがあります。

ティールとは直接関係ないですが、考え方は近いところがあるように思います。

 

目標設定すると、ついつい気持ちが未来に行ってしまって、「今」がなおざりになってしまいがちだと感じています。

私だけかもしれませんが。

なので、意識的に「今」に注意を向けられるようにと思っています。

結局、「今」の積み重ねでしかありませんので。

そして、起こることは常に最善ですから、起きたことをそのまま受け止めて、だとしたら次どうするか を考える ということの繰り返しだと思っています。

 

それでは、今日はこの辺で。

最後までお読みくださりありがとうございます。