非言語コミュニケーション

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自働経営®ナビゲーターの梶川です。

 

先週の投稿で、イルカと泳ぐフィールドワークに行ってきた と書きました。

目的は、非言語コミュニケーションについて学ぶため で、壱岐島のイルカパークで行われました。

一般的に水族館などで芸をするイルカは、強化法と呼ばれる調教によって芸を教えられます。

強化法とは、(人間の)望ましい行動したら餌を与え、行動しなかったり間違ったりしたら与えない ということで、芸を覚えさせる方法です。

といってもスパルタではなく、また、全く新しい芸を覚えさせるのではなく自然界での行動を報酬によって引き出す という感じらしいです。

こちらのイルカパークでも同様の方法で芸を教えていますが、一方で、より自然な方法でイルカとコミュニケーションをとることも試みています。

代表の高田さんによれば、

2020年5月よりフロリダにあるDolphin Research Center(DRC)との連携を行い、彼らの飼育方法や考え方を学び始めました。
彼らが作り出す『人と関わることを心から楽しんでいるようにみえるイルカたちがいる空間』を日本でも実現したいと考えています。
※イルカパークHPより

とおっしゃっていました。

高田さんは初めてDRCに行ったときに「イルカと遊んで」と言われたそうです。

イルカはもちろん言葉は通じませんし、最初はどうしていいかわからなかったそうですが、イルカと同じ目線で、よく観察して、触れあっていったら少しずつ遊んでいるようになっていったとのことでした。

イルカが楽しいと思えば楽しむし、そうでなければそうしない。

 

人間でいえば、強化法は、いわば外発的動機づけ と言えると思います。

あめとむち、報酬と罰で人を動かすようなものです。

会社で言えば、会社にとって望ましい行動をすれば評価が高く、そうでなければ評価が低い。

イルカと遊ぶ というのは、内発的動機を大切にしている と言えます。

やりたい と思ったことをやる、やれる環境です。

会社で言えば、それぞれが尊重される そんな会社でしょうか。

 

会社として、どちらがよい ということではないと思いますが、私は後者の会社で働きたい と思うので、後者の会社づくり(環境づくり)をしています。

外発的動機付け は前提には、意識しているか無意識かは別にして、上の者が偉い、経営者は偉い ということがあると思っています。

だから、下位の者を(暗に)見下していて、自分の思うように行動すれば良いし、そうでなければ腹が立つといった感情になる。

いいかえれば、自分の思うようにして当たり前 と思っているように思います。

だから評価する。評価できる。

 

一方で、一般社員としては、評価される=給与に影響する ので上司の言うことを聞く、とか、上司に認められることが純粋にうれしい ということで上司の思うように行動している ということになっていることが多いと思います。

これも、やりたいことをやっている と言えなくはないですが、よくよくみていくと、、、評価されない は給与が下がる=生活に不安 という恐れを避けたい という感情からのように見えますし、上司に認められること は、上司に認められないと自分に価値がないと思われる という恐れを避けたい という感情からかもしれません。

本当にやりたいこと とは恐れを起点にしておらず、自分が純粋にやりたいことをやり、やりたくないことはやらない ということです。

 

職位が上かどうかは別にして、会社にいれば経験年数の違いによって、年長者の方が技術も経験も多い ということは当然です。

そして、その技術の高さ、経験の高さは尊重されるべきだと思います。

しかし、人としての優劣はまた別のことで、私としては、人としては年齢その他関係なく、平等だと思っています。

それを前提とするから、それぞれが同じ目線で、お互いを尊重しながらつきあうことができると思います。

 

外発的動機で他者を動かすのはラクです。

一方、内発的動機に働きかけるのは時間がかかります。

イルカとのコミュニケーションでいえば、一緒に遊ぶために一生懸命にイルカを観察する のと同じように、相手を知ろうとすることが大切になるからです。

イルカは言葉が通じませんから仕方なく観察しますが、ヒトの場合はなまじ言葉が通じることで、あたかもわかりあえているような錯覚になります。

そして、わかり合えていなかった場合、ここでも上下関係があると下の人が上の人を理解しなければならなくなります。

 

だれかはだれかの道具ではなく、お互いが一人の人として存在している。

そのために、弊社では役職はなくしました。

上下のようなポジションを作ると、そこにパワーが生まれやすくなり、結果、パワーでマネジメントする機会をつくる可能性があるからです。

これがなければパワハラも生まれないと思ったりもします。

 

ちょっと余談になりますが、感情は勝手に生まれるのでコントロールできないと言われています。

だから、思考によってそれをコントロールすることが大切だとも。

しかし、それが行き過ぎて、感情が生まれる前に(もしくは気づかないように)思考で押さえつけている人が多くなっているように思います。

自分もそうでした。

しかし、そうしているといつまでも自分の本当にやりたいこと、やりたくないことがわかりません。

感情が先で思考が後 だと思います。

まずは、自分が感じていることを感じてみる。

それが自分の人生を生きる ということにつながると思っています。

 

そうはいっても、社員がやりたいことだけをやったら会社として成り立たないんじゃないか、、と思われるかもしれません。

今回は長くなってしまったので、その辺は次回に書いてみようと思います。

 

それでは、今日はこの辺で。

最後までお読みくださりありがとうございます。