しあわせと豊かさと

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自働経営®ナビゲーターの梶川です。

 

先回、弊社の経営理念の3番目のことについて触れました。

今回は2番目のことについて書いてみようと思います。

2番目は『社員が幸せになれる会社にする』としています。

もともとは、『社員を物心両面で幸せにする』としていたのですが、しあわせはだれかに与えられるものではない、しあわせの定義は人それぞれだし自分自身で幸せになるんだ と思い、今の文言に変更しました。

社員が自分自身のしあわせを思ったときに、それを実現できる会社でありたい と思いました。

 

しかし、この頃はこれも変更しようと思っています。

というのは、目標の表記は完了形か進行形であるのがよい とされており、その点で『・・・会社にする』ではなく『・・・会社である』とか、『会社・・・になっている』とする方がよいからです。

もう一つ理由があって、こちらの方が大事なのですが、『しあわせになれる』という表現は『今はしあわせでない』ということも意味しています。

最近思うのは、『しあわせ』はどこかにあるのではなくすでに自分の中にあって、しあわせでないと思っているとしたら、それは自分が気づいていないだけ だということです。

とすれば、『社員がしあわせに気づいている会社である』とか、『社員がしあわせな会社である』とか、『社員がしあわせに働いている会社である』という方がふさわしいのではないか と思っています。

 

しあわせ に近い話として、豊かさ ということがあります。

先日、京都の寳幢寺(ホウドウジ)の龍源さんのお話を聴く機会がありました。

仏教では 豊かさ とは、「余剰を体験した時に感じる感情」とのことでした。

生活していくために必要なお金 以上にお金があれば余剰と感じるかもしれません。

しかし、そういう場合は貯金するなどして将来のために貯蓄しておくことになるのが一般的だと思います。

未来に使うかも、使う必要があるかもしれないお金です。

そう思うと、多少の安心感はあるかもしれませんが、足りないかもしれないし、とても余剰と感じることはできません。

とすれば、余剰とは、、、余剰と確定したときに余剰を感じるということでした。

寄付をする とか、誰かを助けるために使う とか、自分から差し出したときに余剰は確定し、そのとき「豊かさ」を感じるのだそうです。

たしかにそうしたときにその実感はあります。

 

一方で、自分に貯金ができたり、少し余裕ができたときに、欲しかったものを買うことがあります。

それも余剰を確定することになりそうな気がしましたが、「それがあるから豊かだ」という考えの場合は、それがなくなったら豊かでない ということにつながるため、『ない』という恐れからモノを所有する連鎖につながりかねない という話でした。

これを『悪魔から借金するようなもの』と表現されていました。

 

『しあわせ』も『豊かさ』も 『すでにある』に気づけるかどうか。

得てして、これがあるから幸せ とか、それがないから豊かでない という思考に陥りがちです。

これが派生すると人のことでも、これができるから優秀 とか、それができないから価値がない とか、そういう条件付きで判断するようになります。

確かに会社としては成果を出していくことが必要かもしれません。

ただ、その判断の条件が偏っているかもしれません。

そもそも人に良し悪しはなく、できることできないこと、得意なこと不得意なことは人それぞれです。

それぞれを尊重しながら、そこに『ある』ものを大事にして目指すものに向かって行けるといいなと思っています。

 

それでは、今日はこの辺で。

最後までお読みくださりありがとうございます。