自律分散のネットワーク型組織(ホラクラシー)

働き方改革×チームビルディング

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梶川です。

 

昨日、ホラクラシー経営の実践者である、ダイヤモンドメディア社 武井社長のお話しを聴いてきました。

一般的な階層構造の組織(ヒエラルキーによる統制)と比べると大きな違いがたくさんあるのですが、理論としてのヒエラルキーとティールの違いについては、本を読めばわかることも多いので、ダイヤモンド社が実践していることについて、追々触れていければと思っています。

 

武井社長の基本的な考え方はシンプルで、社員も会社も株主も社会もWin-Winになることを考えていて、それを実現するのに邪魔なことを除いていく というものです。

それが例えば、権利・権力だったり、情報の非対称性だったり、評価だったり というわけです。

仕事にお金が絡むと、お金に引っ張られる。

そして、評価がそのお金とからむと、評価に引っ張られる(いい評価を得ようとする)。評価=実現したいことになれば問題ないのですが、完璧な評価基準を策定することは無理という判断です。

ときには法律すら邪魔なものと判断されたりしています。
まあ、労働基準法の成り立ちなどを考えればティールやホラクラシーをカバーできるわけもなく、そのはざまで悶々とするわけですが。

 

明文化した理念は無い。

なぜなら、組織全体で上述の実現したいことを目指しているので、また、その価値を追求しているので、特に明文化しなくてもいいということなんです。だから、理念がないわけではないのです。

放っておいても仕事そのものが社会貢献なので、明文化する必要がない。

裏返すと、ごたごた理念を明文化しているのは、何かスッキリしないところがあって洗脳するためだ とまでおっしゃっていました。

 

また、マネージャーはいないけど、マネジメントはしっかり効いている。
それは、コンテクスト(プロセスや背景など)を共有できているから。

一番気になる給与制度については、社外価値や社内価値を考慮して話し合いで決定するシステム。

イノベーションは狙って起こせるものではなく、偶然の産物なので、偶然が起きやすい仕掛け(レイアウトなどで人の交流が進んだり、社内外の人がボーダーレスで、情報の共有もボーダーレスなど)をつくっている。

働く時間も場所も休みも自由なので、社員が15人から40人ほどに増えても事務所が手狭にならない。

などなど、取組みをあげればいろいろあるのですが、それぞれに行きつくまでに組織論や法律、歴史などをすごく学んでおられて、社員と向き合いながら考え抜いてきたからこその表現に腹落ち感が凄いです。

当事者意識は当事者にならないとわからない とか、豊かさとは資産にアクセスできること など。

 

ティール組織になるための3要素として、
・透明性(定性、定量の情報)
・流動性(影響力など)
・開放性(物理的なカベ、社内外のカベ、人間同士の感情のカベをなくす)
を挙げられました。これが実現すれば勝手にティールになるそうです。

自称組織マニアの武井さん曰く、社会構造が変わってきているので、組織だって変わっていくはず。その向かう先がティールだと確信しているとのこと。新しい社会の仕組みは気付いちゃった人が作るしかない。維新だとも。

そして、ティールに向かう3段階があって、
1段階・・・無駄な経費が減る
2段階・・・無駄な人材が減る
3段階・・・無駄な売り上げが減る
と変化していくと。これを読んだだけではわからないですよね。

今回学んだことを消化するのにもう少し時間をいただいて、自分なりに自分のことばで表現できるように咀嚼していこうと思います。