ホラクラシー考察 一応最終回
働き方改革×チームビルディング
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梶川です。
続きです。一応、最終回のつもりです^^;
ティールでなければいけないのか。
これに対する回答は、こちらでも書きました。
「『5つの組織モデル』は、実務的には優劣を付ける尺度ではありません」と吉原さんが書いています。
個人的な見解ですが、それぞれの会社にあった組織モデルであればよいと思います。それぞれの会社にあった というのは、ビジネスモデルのこともありますし、各種事情のこともあるでしょう。
今、弊社の場合、グリーンから半歩?一歩?進んだ状況だと思いますが、先の記事で紹介した吉原さんの言葉では、グリーンからティールは想像しているより遠い とのことです。その通りだと思います。弊社のような、同族企業で、社歴がそこそこ長くて、代替わりしていて、というような企業であればあるほど、簡単にはオープンにならないこともあるでしょう。これは、経営者側だけの問題ではなく、社員側の経営リテラシーの問題もあると思います。
社員としても、本当の自立・自律が求められるので、キツイ部分もあると思います。ダイヤモンドメディア社では価値提供ができていなければ厳しいことも言われるとのことです。その結果、人の出入りも結構あると。しかし、それは自然の摂理なので悪いことと捉えるのではなく、流動的であるという解釈だと思いますし、私もそう思います。
結局、大事なのは、組織(会社)の目的はなにか ということではないかと。社会への価値提供という視点でみたときに、最善の組織になっているかどうか。行動経済学でいう、限定合理性。パートパートでの合理性を求めた結果、組織全体として非合理的になることは往々にしてあるので、その実現を阻害しているもの(給与・評価の問題であったり、情報の非対称性だったり、経営者のエゴであったり)を取り除く努力をしていきたいと思っています。
私はまだまだ勉強が足りませんが、ティールの3要素
・透明性(定性、定量の情報)
・流動性(影響力など)
・開放性(物理的なカベ、社内外のカベ、人間同士の感情のカベをなくす)
を実現することは、チームビルディングの3要素
・人材力
・組織力
・関係力
を整えることと何ら矛盾がないと感じています。
そもそも働き方改革もチームビルディングも組織の目的実現のための方策にすぎません。本当に実現したいことをできるようにするための組織改革です。
多くの会社にとって、いきなりティールは難しいかもしれません。しかし、そういう社会的な変化も肌で感じながら、自社においての組織成長を進めていき、そして、コンサルとして関われる企業さまにも、社会変化への適応を見据えながら個別に最適な組織変革のご支援をしていきたいとあらためて思いました。
この点では、武井さんは、社内にとどまっていないんですよね。多くの場合、会社内での合理性が保たれていればよい と思いがちですが、武井さんは、もっと大きなエコシステム、地球といった規模感で合理性を追求しています。
自社だけが得をすればよい、競争に勝てばよい と考えがちな資本主義システムに対して、それすら、限定合理的であると思われているように感じました。だから、売上を伸ばし続ける とか、拡大し続ける とか、そのために売り上げを確保する というようなことを認めていません。というのは、その結果、だれかがそれを負担しているからです。つまり、関わる人すべてがWin-Winでないという考え方です。
なので、ホラクラシーを導入した第3段階で、無駄な売り上げが減る というのです。
そこまで考えた時、ティール(ホラクラシー)が必然になるのではないか と思います。
(ただ、このあたりになると、武井さんが関わっておられる自然(じねん)経営の考え方もあって、いわゆるティール組織論とは若干違うのかもしれませんが、ティールをしっかり理解していないのでご容赦ください)
しかし、社会システムが人口が増えていくこと(経済が発展していく)ことを前提に作られているので、そのシステムが制度疲労を起こしてきている現在、今後、ティール(ホラクラシー)の流れになっていくだろう と。そういう意味では、法や制度といったものすらも阻害要因であれば変えていく努力をする というのが武井さんのお話しでした。
まさに、維新。
(ジャイアントキリング!)
あと一つ、武井さんのお話しで印象的だったこと。
給与に関するお話しのとき、社内価値の考え方で、共有資産への貢献をガイドラインとして入れています。一般的に評価となるとP/L(損益計算書)で考えがちになりますが、B/S(貸借対照表)の観点でもみているとのこと。育成とか、しくみとか、会社の資産としてどれだけ残しているか ということを考慮しているのですが、これまでも評価項目としてそういったものは漠然といれていましたが、B/S、P/Lという考え方は面白いなと思いました。
3回にわたって自分なりの考察をしてみました。あくまでも自分の中で整理するのが目的ですので、勉強不足で間違っている点もあると思います。くれぐれも鵜呑みにされないよう、ご注意くださいませ。