ボスによる人間関係破壊へのプロセスとその防ぎ方

働き方改革×チームビルディング

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梶川です。

 

昨日の「上司が現実に向き合えなかった場合、その先にあるのは残念ながら破滅です。」

の続きです。

それはU理論で説明できます。

ある出来事に対峙したとき、人は自分の「過去の枠組み」に基づいてとらえます。
それがダウンローディングです。

たいていの場合、自分が過去の枠組みの中で思考しているとは気づいていません。

そして、その過去の枠組みを否定するようなこと、例えば、働き方改革でいえば過去の自分の働き方を否定されたり、自分がメンバーに受け入れられていると思っていたのにそうでなかったりすると、その過去の枠組みを否定するようなことを、黙殺否定思考停止によって、枠組みの存続を図ろうとします。

それが、観ない状態です。上側の青いルートを歩みはじめます。

そして、周囲に感知しない状態となり、やがて傲慢さとなり、周囲を操ろうとし、自分を正当化するための自己欺瞞に陥り、すべてを棄て去り破壊に至ってしまうのです。

このルートをたどるということは、一貫して自分は正しい ということを主張しつづけることになるので、本人としては楽かもしれません。自分を否定する、自分をありのままに見る というのは、ある意味厳しいこともありますから。

しかし、自分が正しい ということは、自分でない人が悪い(間違っている)という構図になりますから、相手を否定する、非難する ということを行います。その結果、人間関係が壊れてしまうのです。

感知しない くらいまでなら下の赤いルートに戻ることも可能かもしれませんが、傲慢の頂上を超えると今度は一貫性を保つことに終始しますので、引き返すことはかなり難しいと感じます。

 

しかし、ダウンローディングという状態を知識として知っていて、頭で理解していたとしても、黙殺、否定、思考停止といった状態からなかなか逃れられないことに無自覚である場合がある=知らず知らずのうちに過去の枠組みにとらわれている ということです。

 

そこで、ダウンローディングへのはまり込みを防ぐには3つの観点があります。

一つ目は「ダウンローディングへの引き金となる自分の反応に気づく」【防止】
人は、自分の生存が脅かされると感じた時、自動反応的になり、ダウンローディングに陥りがちです。

二つ目は「ダウンローディングに陥っている自分に気づく」【発見】
基本的に自分では気づけないことがほとんどなので、自分で気づけたらダウンローディングからの抜けだしは半分以上終わったといえます。ダウンローディングしているときのパターンを知っておくことがヒントになります。例えば、瞬時に分かった と思って聞いたり、知っていると思って聞いたり、自分の経験にだけ基づいて話したり、イライラしたり、というようなことで、それにより、自分の内側で起きている思考や感情そのものを客観視することができます

三つ目は「ダウンローディングから抜け出しやすい状態を作る【対処】
ダウンローディングの状態からは自分の意思だけで能動的に抜け出すことはできず、過去の枠組みを覆す情報にアクセスできるまでは、ダウンローディングの状態は継続します。したがって、抜け出しやすい状況をつくるためには、ダウンローディングしたときに、過去の枠組みにとらわれずに、一旦、保留する ということです。評価や判断、結論や決めつけをいったん保留してみる。

 

以上は、自分がダウンローディングから抜け出し、破壊へのルートをたどらないためのポイントになりますが、これを踏まえて、コンサルとして働き方改革チームの上司と向き合うときにどうするか。

そもそも、働き方改革で上司につきつけられることは、その上司の生存を脅かすことになりがちです。つまり、自動反応的にダウンローディングになりやすいことだ と理解しておくことが第一だと思います。

そのうえで、ダウンローディングに陥っていることを気づかせてあげることです。自分では気づけないのですから、第3者としての私たちが気づきを与えるということになります。

 

ここで大事なのは、ダウンローディングしていますよ と言っても気づかないということです。自分の内側で起きている思考や感情そのものを客観視できたときに、自分がダウンローディングしているということに気づけるということなので、コーチングのアプローチによりダウンローディング時の特徴ある聞き方、話し方、心理的状態に気づくような対話をすることが重要です。

また、気づきを促すようなワークも効果的です。

 

そして、評価や判断、結論や決めつけをせずに保留してもらい、次のステップ=観る の準備を整えてもらうということになります。

 

観るとは「頭の中で起きている雑念(過去の枠組みなど)に意識を奪われず、目の前の出来事にくぎ付けになる」ということです。

たとえば、上司と部下との会話の場合、ダウンローディングのときは双方の意識は自分の頭の中でうごめいている雑念に向いています。それに対して、観る の時は部下の話に一言一句注意深く耳を傾けている状態です。つまり、心で聴いている=傾聴 できているのです。

 

この点からも、自立型組織においてマネジメントスタイルとしてコーチングが求められている理由がわかります。そして、これは、自身がダウンローディングに陥っていることに気づく手助けにもなるのです。ですから、働き方改革と並行して、管理職にコーチングスキルを学んでもらうのが有効なのです。

 

今日はちょっと長くなってしまいました。

もう金曜日です。今週はこの辺で。また来週月曜日にお会いしましょう。

Have a nice weekend!