こちらのコラムにも書きましたが、会社の目的やビジョンを共有することは大切です。

会社が向かう方向、目的地がわかるので社員が自分で動くことができるのです。

つまり、社員が自分で動き出す=自立型人材になっていくのです。

働き方改革を成功させることは自律型組織にすることです。

自律型組織になるためには社員が自立型人材になることが必要です。

一方で、社員も会社の目的やビジョンを知りたがっています。
普段の会議などで、聞いたことがあるような気がする のですが、明文化されたものがあるとはっきりとするものです。

 

指示待ち社員が生まれる理由

働き方改革や自律型組織がなぜ今求められるのかという背景は置いておいても、社員に自立型人材になってほしい、自発的に動ける社員になってほしい という経営者は多いです。

ということはそれだけ指示待ち社員が多いと経営者は感じているということです。

 

さてここで、質問です。

普段「指示」してないですか?

部下は「指示」されると「指示待ち」になっていきます。初めは指示待ち社員でなかったとしても、指示待ちになっていきます。

なぜなら、考えて仕事してもそれを否定されたり、結局「これをやって」と指示されたりしたら、人は考えることをやめるようになるからです。

無駄なことはしたくないし、やったことを否定されたり違うことを指示されたくない。ストレスになりますから。なにより、考えなくてよくなれば指示されるのを待つ方が楽だからです。

 

つまり、指示待ち社員は経営者や管理職が自ら生み出している ということなんです。

自立型社員になって欲しければ、指示してはいけない!

 

指示をすることの弊害

普段、指示を与えていると、上司は指示命令で忙しいです。部下からの「次は何をしたらいいですか」の質問に答えたり、暇そうな社員への仕事の指示したり、やることがたくさんあるからです。

あまりに忙しいから「自分で考えろよ」と言いたくなります。言ってしまいますよね。

しかし、部下は仕事のゴールがわからないからどこへ向かっていけばよいかもわからない。

だから、動けない。

動かないと怒られるからとりあえず何かやる。

でも、ゴールに向かってないから、生産性はゼロです。

 

やみくもに動いても無駄だ と思っている社員は動かないので暇そうにみえます。これに上司が腹をたて「何を暇そうにしてるんだ」と怒りますが、部下を暇にしているのは上司なのです。

この場合も、何もしていないから生産性ゼロです。

 

では、どうすればよいか。

その仕事の目的やどうなったらよいのか(完成形のイメージ)を伝えればよい ということです。

その仕事のゴールを共有できていたら、部下は自然とそれに向かって動き出します。

当然、細かいことでは理解不足もあるでしょうから、適宜フィードバックを与えて(指示や否定ではありませんよ)修正していくことは必要です。

 

自立型人材育成のための指導の仕方

でも、なかなか実行できないんですよね。

なぜか?

面倒だからです。だからついつい指示してしまうのです。

しかし、指示の弊害は前述のとおりです。

 

ですので、4階層掘り下げるコミュニケーションを意識してみてください。

たとえば、「私はステーキが好きです」と言ったら、みなさんどんなことを思い浮かべられますか?

では、次に「肉としてはサーロインが好きです」と言ったら、いかがですか?

では、次に「ステーキのたれは掛けずに、塩とブラックペッパーのシンプルなやつが好きです」と言ったら、だいたい同じようなステーキのイメージが浮かぶのではないでしょうか。

最後に、「毎月一度はいきなりステーキに行って、500g以上のサーロインを食べます」と言ったらどんなステーキがどれくらい好きか というのがほぼ同じイメージで伝わるのではないでしょうか。
(実際には3つ目の例までは事実ですが、4つ目は創作です。そこまでは食べられませんね(^^; )

 

このように、4階層くらいまで下れば、だいたいイメージを共有できるはずです。

仕事のゴールイメージを伝える場合も、思わず指示してしまったとしても、そこから4階層くらい下って説明していけば、だいたい同じイメージになるはずです。慣れないうちは面倒かもしれませんが、意識して使ってみてください。

 

会社ビジョンの創り方

若干、細かい話になりましたが、最終的には、社長のビジョンを伝えることが自律型組織へ近づく、一番大きな第一歩 と思います。

そして、そのビジョンに社員が共感していることが自律型組織において重要です。

従って、社長個人が創り上げたビジョンだけでは不十分かもしれません。

もし、社長がひとりで創り上げたビジョンがあるなら、幹部、幹部候補たちとそれについて対話してみるのがよいでしょう。

まだ、ビジョンがないなら、まずは社長のビジョンをまとめ(ビジョン完成形の6割程度のイメージ)、残りの4割を幹部たちと創り上げるという形が良いと思います。

 

ちなみに、ビジョンとは映像化された状態をいいますので、社員全員がありありと同じものをイメージできるように創り上げるのがポイントです。

私のコンサルティングでは、創り上げる過程で絵を描いてみるということもやったりします。社員の考えや思いが明らかになって、とても有意義な時間になります。

是非、御社のビジョンを策定し、自律型組織への一歩を踏み出してください。

 

もし、ビジョン策定についてご質問などありましたら、無料相談をご活用ください。
私はコンサルタントとしてたくさんの会社に関わり、改善してきました。
その経験と知識から、御社にとってより良いアドバイスをして差し上げられると考えております。
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