やっぱり「人」ですよね

働き方改革はチームビルディングで実現!

今いる社員がそれぞれの強みを発揮して
ビジョンを実現する強い組織づくりをすすめる
現役経営者でありチームビルディングコンサルタントの梶川です。

 

新型コロナ禍のさなか、トヨタ自動車(株)の決算発表がありました。

営業利益80%減 という数値もショッキングながら、豊田章男社長の会見が注目されました。

個人的に注目したのは「人財」「モノづくりは人づくり」と、人に関することを入れているところです。

それは雇用を守ることであり、それによって技術・技能を守ることであり、社員からすれば生活を守ることになる ということですが、いずれにしても、「人はコストではない」とおっしゃっています。

 

組織が業績を上げるには、戦略と実行が必要です。

マッキンゼーの7Sというフレームを借りると、

大きくとらえれば、上図のハードの3Sと書かれているところの「戦略」「組織」「仕組み」が戦略と言えます。

そして、下部のソフトの4Sと書かれているところの「価値観」「人材」「スキル」「経営スタイル」が実行にあたるところと言えます。

どんなに立派な計画を立てても実行されなければ業績はあがりません。

その時に大切になるのがソフトの4Sであり、「人」はこちらに属します。

そして、「スキル」は技能としては「人」に付随します。

「経営スタイル」は風土ともいえますから、そこにいる「人」によってつくられます。

つまり、実行には「人」が大きくかかわってくるということです。

どうやったら社員が力を発揮できるか。

どういう環境だったら社員が力を発揮したいと思うか。

そんなことを、業績をあげている経営者は自然と考えているのかもしれません。

 

すごく感覚的な話ですが、うまくいっている会社の経営者の方とお話をしていると、会社に血が通っている感じがします。

それは、社員が「人」であって、「道具」でないからかもしれません。

「人」であって「道具」でない ということは、「人」には感情があって、得意不得意もあって、ひとつのきっかけに対して必ずしも同じ反応をしない ということです。

時々聞く、「人ってこうだよね」というのが危ないと思っています。

たとえば、給料を上げれば社員はやる気をだす とか、制度さえつくればうまくいく とか、一般化した表現のようなものです。
(ある意味ハードの3Sしか意識していないということです)

一般化と言いながら、だいたいはそう言っている人の価値観に伴う発言であることが多く、そうでない価値観の人がいることが理解できないか、わかっていない場合があります。

現実は、いろんな価値観の人が集合して組織になっているので、それを無視しては実行力の高い組織になるのは難しいです。

 

では、どうすればよいのか。全員の考えを満たす組織なんて不可能でしょ と思うかもしれません。

それを可能にするのがチームビルディングです。

ベースは 対話 になるのですが、人と人は違う「人材力」を前提に、そういった人たちが集まる理由やうまくやるルールのあり方「組織力」を決めて、違う人たちが成果を上げるのを可能にするコミュニケーション「関係力」の3つの要素を学び、整えていきます。

興味があればご相談ください。

 

マッキンゼーの7Sに戻りますが、ポイントがあと2つあります。

一つ目は、ソフトの4Sは時間がかかる ということです。

人の成長も、スキルの習得も、風土の変革も、ご想像の通り時間がかかります。

ですから、早めに着手しないと成果がでるのに手遅れになるかもしれないということです。

一方でハードの3Sは数カ月もあれば作成できてしまいます。

経営計画書などの形になれば達成感もあります。

しかし、現場に整合していない=ソフトの4Sと整合していないと実行されずに絵に描いた餅になってしまいます。

それがポイントの二つ目で、戦略に実行が伴って業績を上げるには、この7Sが整合していることが必要です。

社長の言っていること(理念や価値観)と風土がズレていたり、今後の戦略・方針に対して必要なリソース(人材やスキルなど)が不足していたり、戦略実行のための組織がズレていたり、そういうことがあるとうまくいかないのです。

働き方改革と称して、制度を変えてハードの3Sだけ変えるのもそれにあたります。

一方で、戦略を無視して社員の福利厚生としての働き方改革もそれにあたります。

ですので、私が行うチームビルディングは社長とのヒアリングを重視して、ハードの3Sとの整合を考えながら組織づくりを行っていくことを心がけています。

 

なんか今回はあらためて私が考えるチームビルディングとは という感じになってしまいました。

しかし、コロナ禍の現在では、ハードの3Sを決めるのも難しい状況です。

そこについては、後日書いてみたいと思います。

 

それでは、今日はこの辺で。

最後までお読みくださりありがとうございます。