で、テレワークって結局どうなの?
働き方改革はチームビルディングで実現!
経営者自身のアライメントと組織のアライメントを整えることで
自然に業績があがる会社にする
現役経営者でありチームビルディングコンサルタントの梶川です。
何度かテレワークについて弊社の状況も交えながら書いてきました。
で、テレワークは有効なのかどうか について自分なりに整理してみようと思います。
仕事はコンテントとプロセスという2つに分けられます。
コンテントとは、仕事の目標だったり、タスクであったり、仕事の「What」にあたるもの。
プロセスとは、仕事を回すためのコミュニケーションだったり、意思決定のされ方だったり、仕事の「How」にあたるもの。
氷山に例えると、コンテントは海面の上にあり、明確なもの。プロセスは水面下にあり目に見えないものと言えます。
こちらの本によれば、プロセスとして
①コミュニケーション(やり取りの様子)
②意思決定のされ方(どのように?決定への納得は?)
③目標の共有(同じものを目指しているか、腹落ちしているか?)
④役割分担(明確か、負担は、相補は?)
⑤手順や進め方(共有されているか?)
⑥リーダーシップ(誰の影響が強いか、どのように影響しているか?)
⑦暗黙の決まり事(どのような?その影響は?)
⑧雰囲気や風土(話しやすいか、自由か、固いか?)
⑨お互いの関係性(信頼、パワー、葛藤?)
⑩メンバーの状態(どのように参加し関与、動機づけ、感情、安心不安?)
と10点、あげられています。
コンテントの出来栄え(成果)はプロセスの良し悪しに影響されますが、そのプロセスは目にみえない、見えにくい というやっかいさがあります。
オフィスに一緒に仕事をしていても、ついついコンテントに集中してしまいプロセスには気が回らないことがほとんどです。
その原因は、みんな自分と同じように考え、自分と同じように仕事をする と思っているからです。つまり、「人と人は違う」という認識がほとんどないのではないでしょうか。
「人と人は違う」というのは、性別や国籍といったわかりやすいものではなく、思考特性とか、価値観とか、行動特性といった、これも目に見えにくい部分のことです。
そういう前提で仕事をしていてプロセスに気づきにくいというメンバーが、テレワークで仕事をしたらどうなるか。
画面越しだったり、チャットなどでのコミュニケーションを想像すると、先述のプロセスでいう①~⑩すべてで、オフィスにいて仕事をしているよりさらにわかりにくくなるのは自明です。
オフィスにいるときは、雰囲気を察することが得意な人がカバーしていたかもしれません。
休憩室で、困っていることを相談できたかもしれません。
はっきり決まっていないことを上司にそっと相談できたかもしれません。
しかし、テレワークの状態では脇で相談することはできません。
みんなが見ているので発言しづらくなる人もいます。
表情が見えにくいので雰囲気もつかみにくくなります。
画面共有しているとさらにです。
つまり、生産性は悪化します。
生産性があがった という人もいて、データもあります と言われる方もいらっしゃるかもしれません。
仕事をするうえでプロセスがないもの = 個人で完結する仕事 をしている場合は生産性が向上することもあります。
たとえば、電話や相談されないので集中できる とか、通勤しなくていいので疲労が少ない とか、自分の好きな時間に始めて追われるので自分のペースでできる とか、そんな感じだと思います。
ですから、1日の初めにやるべきタスクが明確にでき、終了時に成果を明示できるような仕事の進め方ができれば、効果的に運用できると思います。PDCAにおけるPが決まっていてDCAを回せばいいような場合ですね。
しかし、複数のメンバーによって何かを進めていく場合は何かしらのプロセスが生じますから、生産性が悪化することは避けられません。
では、テレワークは有効ではないのか というと、そうではないと私は考えます。
オフィスでやっていたまま、何も考えずにテレワークに移行しただけなら有効に機能するとは思えません。
しかし、一方では新型コロナウイルスにより3密回避の新しい生活様式が求められたり、BCP(事業継続計画)の一環としてテレワークの必要性が増しました。
とすれば、「テレワークは有効でないのでできません」といっている場合ではありません。
ではどうするか ということですが、テレワークにすることによって悪化するプロセスを解決するということです。
このときに、意識や人に依存した解決策を求めてもうまくいきません。
システム思考の氷山モデルでいう、「構造」で解決することです。
つまり、しくみやルールを変えて、その結果、行動が変わることが大切です。
といっても、上からのお仕着せのルールではダメです。
自分たちで解決策を決めることがポイントです。
なぜなら、人は変えられたくないからです。
そして、大前提として「人と人は違う」ということを忘れないように。
結果、「人と人は違う=人材力」「解決策の構造を変える=組織力」「自分たちで決める=対話=関係力」ということですので、チームビルディングする ということになるんです。
そうすれば、テレワークでも生産性が下がらないチームになることができます。
具体的なやり方を知りたいという方はこちらのセミナーをお勧めします。
それでは、今日はこの辺で。
最後までお読みくださりありがとうございます。