自分の中の森さんに気づく

目指す未来は自働経営で実現!

社員が自立的にやりがいをもって働いて、社長が本来の仕事をすることで可能になる、
持続的経営=自働経営 の実現をサポートする
自働経営ナビゲーターの梶川です。

 

東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森会長の発言が問題視されています。

その場にいなかったので実際のところはよくわかりません。

報道は切り取られ方やニュアンスなどが恣意的なこともありますので、報道には興味がありません。

森元首相が会長を正式に辞任になったのかも知らないくらいですから、このことについて書こうとおもっているわけではありません。

ただ思うのは、その人が使う言葉でその人の考え方や思考の枠組みがわかる ということですね。

何気なく使っている言葉に、自分が正しいと思っていることや判断の根拠になる根底にあるものが現れると思います。

 

先日、弊社に会社訪問の問い合わせがありました。

大学の先生から弊社を紹介されて とのことでした。

問合せのメールには、自身が難病を患っていることが正直に書かれていました。

おそらく先生は、弊社の風土を理解したうえでご紹介くださったのだと思います。

 

詳しいことは直接聞いてみないとわからないのですが、そのメールをみてとっさに考えたことは、

1日8時間働けるのかな?

繁忙期に残業はできるのかな?(技術職なので)

通院などで休む頻度はどれくらいなのかな?

というようなことでした。

特に他意はないのですが、これだけみると、差別だ と思われても仕方がないように思います。

そもそも会社訪問なので、こちらの情報をお伝えすればいいだけで学生のことを聞く必要はないのですが、ついついその後のことまで考えてしまったわけです。

そして、一般的に1日8時間働く、繁忙期は忙しい という枠組みで思考していたということです。

弊社には短時間勤務している社員もいますが、技術職で短時間勤務している者はいません。

その延長で考えていたのですね。

もちろん、働く上での不都合があればそれに対応するつもりですが、難病であること自体は採用の判断基準にする必要はないので、私が思ったことはそもそも質問する必要がないことなのだ と後に気づきました。(仕事をする上での留意事項として知っておくことは必要ですが、採用の判断基準ではない ということです)

自分も自分の枠組みにとらわれているな と感じた事例です。

そういう意味では、私の中にも森さんがいる ということかもしれません。

 

先日、元ダイアモンドメディア社社長の武井さんがfacebookにつぶやいていたフレーズに
「社会に弱者など存在しない。あるのは『構造的弱者』だけ。そしてその構造を作り出しているのは、社会を設計する人間だ。」
とありました。

まさにその通りだなと思いました。

「構造」にはルールとか、しくみとか、風土とか、慣習とか、そういうものも含まれると思うのですが、先ほどの私の例でいえば、1日8時間勤務で技術職は繁忙期に忙しい(ある程度個人負担になる) というルールや慣習が、労働時間に制約がある人が働きにくい=弱者 を生み出していることになるのですね。

そして、その構造を作り出しているのは、それを当たり前と思っている自身の思考の枠組み=メンタルモデルです。

つまり、メンタルモデルが変われば構造を変えることができる ということになりますが、それには他者からのフィードバックというのが重要になりますね。

自分自身の考えや考え方を他者視点で広げてもらうことで思考の枠組みが拡がる ということです。
(言い換えれば他者がいないと自分は成長しない ということになります)

とはいえ、それが可能になるには 自分がすべてではない ことを理解して、一旦保留して受け止める ということができるかどうか がポイントです。

しかしこれが難しい。これがメンタルモデルが変わるのが難しい理由です。

したがって、チームビルディングでは構造を変えることで行動を変えて、結果、メンタルモデルが変容する というプロセスを考えることにしています。

とはいえ、これを実現するにはメンタルモデルに近いところの構造を変える必要があるので、なかなかシステムの中にいる自分たちではそれに気づきにくいです。

経営者が外でフィードバックを受けるか、第3者に入ってもらうのがいいと思います。

 

近年では社会の価値観が競争から共創とか共感とか言われるようになりました。

勝ち負け、保有 というメンタルモデルから 最適化、シェア というメンタルモデルになってきたということだと理解していますが、とすると、構造の歪みが起きているように感じます。

資本主義の終焉 とか、グレートリセットなどともいわれています。

メンタルモデルで気づいちゃった人を中心に変わっていくのか、グレートリセットで構造を変えることで気づく人が増えるのか。

大きな話になっちゃっていますが、経営者として会社組織の中においては経営者や社員が気づいて、新たな価値観とか成果を設定し、評価制度のようなものを見直すというグレートリセット(?)は可能なんですが、それが社会に適合していないとなかなか難しいよね という思いもあって、アンテナ高く注視している感じです。

たぶん、気づいちゃった側なので、そういう経営者が増えるような活動をこれからもしていきたいと思っています。

必要とされているのかどうかはわかりませんが(汗)

 

それでは、今日はこの辺で。

最後までお読みくださりありがとうございます。

 

無料動画セミナー公開中

気づいちゃった側の経営としての自働経営において、面談が根幹である理由とやり方についての講座です。