愛知県ファミリ―フレンドリー企業奨励賞を受賞して(雑感)
目指す未来は自働経営で実現!
社員が自立的にやりがいをもって働いて、社長が本来の仕事をすることで可能になる、
持続的経営=自働経営 の実現をサポートする
自働経営ナビゲーターの梶川です。
先回の記事で書いた会社訪問の件は無事終了し、帰るときには「この業界のイメージが良いほうへ180度変わりました。」と言ってくれました。
やはり、病気のことを心配しご両親からは休みやすく保障が厚い公務員を勧められており、本人もそのつもりでいた とのことでした。
私からは、持病が制約条件となってやりたいことを我慢するよりは、制約条件とならないように働くことができるところもあるので、よく探してみては とお伝えしました。もちろん弊社もその一つともお伝えしました。
さて、先週、愛知県ファミリーフレンドリー企業表彰において、奨励賞をいただきました。
ファミリ―フレンドリー企業賞が会社規模に応じて各1社 計3社、奨励賞が2社、イクメンイクボス企業賞が2社 という内訳です。
奨励賞は「従業員の仕事と生活の調和を図るため、育児、介護、労働時間短縮、その他働きやすい職場環境づくり等のうち個別の分野で、他の模範となる優れた取組を推進し、その成果を挙げている企業を表彰」ということで、全体ではないけど個別の分野での活動を認められて表彰していただきました。
4年前に1度チャレンジしましたが、その時は介護に関する得点が他社より低くて受賞できませんでした。当時は奨励賞というのもなかったと記憶しています。
それ以降は、表彰されるために取り組んでいるわけではないし という私の勝手な強がり(へそ曲がり)でチャレンジしていませんでしたが、現在の取り組みのリーダーの社員が、今回再チャレンジしたい ということで今回の受賞になりました。
もともと弊社は必要があったら提案されて制度化する という特徴がありますので、最初のチャレンジ当時は介護について該当する社員がいなかったので制度も一般的(法の範囲)なままでした。
会社の方から事前に手厚い制度を どうぞ と出すことはしていないのです。
一方、子供がいる社員の短時間勤務についての、子供の年齢上限については、それ以降も子供の年齢が上がるにつれ上げている という現状です。
採用ということを考えたときにはウケないのかもしれませんが、実態に即していくのがいいと思っています。
今回のチャレンジも、そういう意味では、介護の制度は当時のままですが、奨励賞によって受賞をいただけたのかな と思っています。
表彰については、以前に違う賞をいただいた時にも書きましたが、社員の反応は ふ~ん と他人事です。
社員によっては、「受賞することで対外的に有名になって、社長のためじゃないんですか?」と言われたこともあります。
受賞することって、社内向けにはあまり意味がない感じです。というか、私がそれでいいと思っています。
社員は、今の自分の職場がすべてなので、そこが自分にとって良いか悪いか という判断をしています。
だから、会社を良くしていこう と思ったら社員と話をする以外ないと思います。
もちろん、良い悪い というのはものすごく幅広いことで、働きやすさ はもちろんですが、働きがい とか、それこそ自分だけでなく会社の成長だったり、会社の理念やビジョンだったり、いろんなファクターがあります。
個人個人の満点を実現するのはほぼ無理だと思いますが、だからこそ、会社の目指すものとか、軸になるものはなにか が大事で、それを伝えていくことで、社員と話し合えると思います。
場合によっては、働きにくい(しんどい)ところはあるけど、自分の成長につながるからOK というような判断もあるからです。
近い将来には、そういう、働き方(成長プランも含めて)の選択 ができるようにしようと考えています。
さらに、自分の職場がすべて とならないための副業推進なども検討を進めています(これもチーム活動の一環で社員が進めてくれています)。
もちろん、PTAや少年野球のコーチなど社会参画は勧めており、また、業団体の活動で他社社員との交流があるなど、そういった経験のある社員たちの満足度は高いように思います。
では、受賞は意味がないのか というと、社会に向けてはこういう活動の意義を拡散する という点で意味はあると思っています。
そして、こんな中小企業でもやっているのか と思ってもらえたら、そこについては私たちが貢献できているところなのではないかと思っています。
ただ、どうしても制度や表向きの取り組み に注目しがちなのがちょっと残念だと感じています。
インテグラル理論で言えば、4つの視点(自分の内外、組織の内外)があり、制度というのは一つの視点に過ぎません。
組織についても風土のような内面もあり、会社全体もあれば個人もあるわけで、いろんな施策がどこにどう寄与しているか ということが語られるようになるといいな と思います。
わかりやすい(測りやすい)のは制度ですから、表彰となるとそうならざるを得ないかもしれませんが、ノミネートの際にはヒアリングで補足していただいていると思います。
逆に、その視点がなく、成功事例として紹介された施策を他社で導入してもうまくいきませんから、それを防ぐ意味でも大切だと思います。
そういう意味では、弊社も社員個人個人でみれば、会社に対する評価もいろいろです。
先日取られたアンケート結果がそんな感じでした。
(とはいえ、このアンケートは社員が勝手にやっているという社長にとってはこわいものですが)
先日テレビを見ていた時に、社長になった翌年くらいにある社員(退職しました)に言われたことをふと思い出しました。
(その社員に似ている芸人さんが出ていたからですが苦笑))
年末の懇親会だったと思います。年度の締めを終えて来年も頑張ろう という主旨のことを私が言ったときに、その社員(一応、私の方が年長です)から「お前もがんばれよ」と言われました。
すごく複雑な心境になったのを覚えています。
社長に向かってそんなことを言うなんて という怒り とか、実際に当時は何にもしてなかった(今もか!)のを見抜かれいるのか という恐れ とか、いろいろこみあげてくるものがあって、その場は適当に流したものの、後日その社員と話した という経緯があります。
今思えば、情けない(ひどい)社長だったなぁ と反省することが多すぎですが、その後、いろいろなことがあって、ワークライフバランスに舵を切れたのも、表彰いただけるようになったのも、ある意味「運」がよかっただけだなぁ という感じです。
もちろん、成功者が語ることを真似しているつもりもなく、そのときそのときはいろんなことを考えてやってきているのですが、結果についてはその時はわからなかったですから。
ただ、当時を思えば多少は成長しているかなとは感じています。
成人発達理論では、水平的成長と垂直的成長があるそうです。
水平的成長はできることが増えていくイメージに対し、垂直的成長は俗にいう人間的な成長のイメージだそうです。
私がポイントだと思っているのは、垂直的な成長において、下の段階からは上の段階のことはわからない ということ。
もし、社員が自分より上の段階になって、そのビジョンを語られても下の段階の私にはそれを理解できない ということが起きます。
わからないから否定したり、拒絶したとしたら、会社は社長より上の段階には成長できません。
つまり、社長がボトルネックになるわけです。
社長の器以上に会社は成長しない というのは、ある意味こういうことかな と思うのですが、そういう意味で、社長は学び続けて器を大きくしておかないと と思うのです。
そのためには、他者からのフィードバックを受けて、自分を見つめることが大事だと思うので、いろんな人と出会い、また社員とも向き合って、必要なフィードバックをもらうことを続けていこうと思います。
(社長でいるうちは(笑))
それでは、今日はこの辺で。長文になってすみません。
最後までお読みくださりありがとうございます。
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