経営者は何のために学ぶのか

目指す未来は自働経営で実現!

社員が自立的にやりがいをもって働いて、社長が本来の仕事をすることで可能になる、
持続的経営=自働経営 の実現をサポートする
自働経営ナビゲーターの梶川です。

 

いろいろ参加しているコミュニティで時々ふっと思うのは、みなさん勉強熱心だ ということ。

本当に自分のキャリアだったり、抱えている課題の解決のためだったり、真剣に考えて学んでおられます。

今では自分もその一人と言えると思いますが、どこのコミュニティでもどちらかというと年長である私がみなさんの年齢の時のことを思うと恥ずかしくなります。

かろうじてバブル期の入社という時代、社会に出たらもう勉強しなくていい という思いでしたから。

もちろん、仕事に関わることは仕事の中で学んでいくのですが、それはどちらかという受動的というか、必要に迫られて というものです。

仕事以外の勉強なんて一切やる気なし です。そういえば、英語だけはやりました。

時代だったからか、会社の教育の一環で英会話教室に通わせてくれて半期に1度のTOEICの点数で次のステップに行けるかどうか というシステムだったので、イギリスに憧れる私としては頑張りました。

それが功を奏したのかどうかわかりませんが、5年後にイギリス赴任できたのはラッキーでした。

 

さて、そんな勉強嫌いの私ですが、父の跡を継ぐということで転職したときに、銀行系の次世代経営者勉強会(12回シリーズだったかな)に参加することになり、始めて経営というものを学びました。

それから比較的熱心に経営に関する勉強をしたと思います。

戦略だったり、決算書の読み方だったり、マネジメントだったり、面白かったです。

しかし、実際のところ、思うような会社になっていきませんでした。

クレドのようなものを作ったり、目標管理制度を導入したり、人事評価制度を導入したり、、、

人事評価制度にいたっては大手銀行系コンサルに委託しましたが、2,3年でやめました。

当時は何でうまくいかないのだろう と思うこともありましたが、そのうち社会情勢とともに業績も悪化し、それどころではなくなった中で何をすべきか を自問自答する日々が続き、おかげさまで今に至っています。

 

なぜうまくいかなかったかと言えば、会社を良くしたいと思って学んだことを会社に導入しているわけですが、その会社とは自分にとって都合のいい会社 だったからです。

端的にいえば、自分の思うように社員に動いてもらいたい=コントロールしたい からです。

社長ですから、社長の会社なので社員がそのために働くものだ という考え方でした。

そういう考え方に反発していたのに、結果的にはそれを実行しているという事実。

それでは、社員は動きませんね。会社はだれのものか。

 

さらに悪かったのは、うまくいっていないのは社員のせいで、自分のせいではない と思っていたこと。

自分は元エンジニアだったとはいえ、土木のことはわからないので直接業務に関わることはほとんどありませんでした。

つまり、外側から見てた のです。

このことについては、自分の中で常に悶々としてはいたのですが、結果的にみるとうまくいっていないとみなしていたシステムの中に自分は存在していない と思っているのですからうまくいくはずがありません。

問題の中にいる人しか問題を解決できないのですから。

 

そんなこんなでいつまでもよそ者だったわたしが、業績の悪化とともにワークライフバランスにたどり着き、社員全員と毎月面談を始めたことで、初めてシステムの中に入り回り始めたのは因果なものです。

それからの過程の中で理念を見直したり、リーダーチームでビジョンをつくったり、人が交わるイベントをやったりして、結果、たいそうな制度を用いなくてもうまく回るようになりました。

 

自分が自社の技術に対して門外漢であることの悶々としたもの。

社長として何でも知っていて、何でもできて、強力なリーダーシップを発揮しなければ という考え方や、創業の父と比べて引っ張っていくというリーダーシップが弱いというコンプレックスがその源泉だったと思います。

だから、自分も専門技術を学ばなければ と思ったこともありますが、今はそうでなくていいと思っています。

経営者と言えども万能ではありません。

やはり、得意不得意がありますから、得意なことをやり、不得意なことは任せる ということでいいと思います。

私は、人を支えるのが得意なので面談などでフォローする という役割を積極的に担うことにし、技術は任せることにしました。

みんなにもそう宣言しました。

 

中小企業だと人材がおらず任せられない となり、結果的に社長が何でもできなければ となりがちですが、そうは思いません。

いろんな得意をもった社員がいると思います。

そういう意味で、これからの経営はチームでやっていくのがいいと思っています。

それぞれの強みでお互いの弱みをカバーしながら成果をだしていく、まさにマネジメントですね。

ただ、得意を活かす とか、強みを活かす とか、特に最近よく言われることなので当たり前のように使われていますが、自分でそれを体験していないとうまく使えません。

経営者自身が得意を活かすとか、強みを活かす ことを実感していないと、社員の得意を活かす、強みを活かす ということがしっくりこないと思います。

そういう意味で、あなたの得意 とか、強みってなんでしょうか。

私は社員との面談の中でフィードバックをもらっています。

経営者コーチングのような場で専門家にフィードバックをもらうのも一つの手ですね。

 

それでは、今日はこの辺で。

最後までお読みくださりありがとうございます。

 

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