やらされ感をなくしたい

最速で成果があがり、持続可能な経営=自働経営® の実現をサポートする
自働経営®ナビゲーターの梶川です。
先週に6月度の全社会を実施しました。
今回は役割一覧表の完成と、目標設定の話し合いです。
役割一覧表は各自の持っている役割、といってもピンと来ないメンバーもいるので、仕事を書き出して整理しました。
人事評価制度を整備している会社なら、仕事調べと称して、全社員の仕事を棚おろししたこともあると思いますが、それと同じイメージです。
一般的には、抽象度を統一するためにある程度のまとまりを課業として表現することが多いようですが、課業が成り立つパーツの仕事も明確にしておきたいと思い、各自の書き出した細かさのまま残すことにしました。
そのうえで、それぞれの役割(仕事)が自分にとってやる気がでるものか、能力が活かされているものか、スキルは足りているか をプラスマイナスで表現しています。
そうしてできた役割一覧表を、チームごとに眺めながら感想や気づきをシェアする時間をとりました。
お互いに、プラスの仕事やマイナスの理由などを相互理解して、あらためてメンバーのことを理解できた という感想が多かったです。
お互いを知る ということが役割一覧表の一つの目的です。
理想は、全員が、やる気が出て、得意な仕事だけですべての仕事がカバーできる状態です。
が、現実はそうもいきません。
やる気がマイナスな仕事をだれかが受け持っていることで成り立っていることもあります。
一般的には、それは仕事だから仕方ない と理解されているものかもしれません。
しかし、私はそうではないと思っています。
やりたくない仕事をやっている って、本人にとっては苦痛だし、良い成果は期待できないから会社にとってもよくないし、いいことはないと思います。
なので、あくまでも理想を目指していきたいと思っています。
そのためには、
・自分にとってはやる気がマイナスだけど、プラスに感じる人がいれば交代してもらう
・そういう人がいなければ他の方法を考える
・やる気がプラスだけど今はスキルが不足している場合は育成する、教えてもらう
・社内に解決策がなければ採用するなど外部の力を考える
などなど、こういったことを考えていくことだと思います。
このように全体をみながら自分でやることを決めていくというのが、役割一覧表の二つ目の目的です。セルフマネジメントや全体性につながります。
当然、充足するまでは仕方なく今まで通りではありますが、永遠にそのままではないということで少しは納得できると思います。
だから、まずはそういう解決の道がある ということを前提として、自分が今、どんな気持ちでその仕事にとりくんでいるのか、そして、仲間の状況はどうなのか ということがスタートです。
それが、役割一覧表作成の3つ目の目的です。自分の全体性ですね。
これをすることで、自分と向き合うことになります。
そのときにみんなに伝えたのは、まずはマイナスであることを認識すること。
そのうえで、この状況をなんとかしたい と思うならば自分でアクションすることを大事にしてほしいと。
会社に言われたから ということでなく、自分で選択してその仕事をしているという自覚をしてほしい ということです。
多くの場合、会社に言われた→仕方なく仕事をする という構図になりがちですが、本当は、
会社に言われた→自分で納得した(無意識でも)→仕事をしている という構図であるはずです。
ここが自覚的でないから、何かあった時、会社のせいになるような気がしています。
しかし、意識的に向き合ってみたときに納得できないならなんとか改善しようと思えると思っています。
だから、あえて意識的に向き合ってほしい というお願いだったのですが、自分で選択しているということは自己責任でやっているという理解だから、会社に見放された気がする というコメントが何人かからありました。
会社のためにやっているのに、自己責任だと言われたら納得がいかない という感じでしょうか。
私としては、自己責任とは言っておらず、選択していることに自覚的になってほしい ということです。
会社全体で感謝しこそすれ、見放すことはありえません。
とはいえ、選択していることに責任をもつ くらいの思いは持てるといいと思っていますが。
よく、人からの頼まれごとを断れずに引き受けて、自分がしんどくなってきたときに相手のせいにする ということがありませんか。
評価してくれない とか、認めてくれない とか、こっちのことをわかってくれない とか。
私としては、そういうことになった時にも納得できるなら引き受ける、そうでないなら引き受けない と考えます。
そうでないと、本当につらくなります。そういう思い、失敗もしてきました。
だからこそ、自覚的になってほしい と思うのです。
究極的には、だれかが認めてくれなくても、だれかに評価されなくても、それをやりたいかどうか。
それでもやりたい というものをやれたら理想です。
とはいえ、会社組織の中ではそうはいかないし、多くの場合は、我慢してやる対価が報酬なのかもしれません。
しかし、報酬はどこまでいっても不満足は減らせても満足を増やすことはできません。
そして、報酬は交換経済なので、渡したらそこでおしまいです。
分断がうまれることになります。
まさに、金の切れ目が縁の切れ目です。
私は会社といえども分断ではなく共感社会としたいです。
だから、仕事の中に、部分的でよいから、自分のやりたい事、将来得たい事、などとつなげてほしいと思っています。
その第一歩が仕事を選択していることの自覚だと思っています。
ちょっと堅苦しい表現すれば、内発的動機によって仕事をしてもらいたい。
平たく言えば、やらされ感で仕事することはなくしたい という感じでしょうか。
当然、一人ではつなげにくいこともありますから、チームのメンバーで話し合うことでそこに気づいていく手助けになると考えています。
まだまだ過渡期でいろいろありますが、こうやって起きることを機会としてメンバーと話し合えることに意味があると感じています。
それでは、今日はこの辺で。
最後までお読みくださりありがとうございます。