賞与を自分たちで決めよう 続報

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自働経営®ナビゲーターの梶川です。

 

弊社では賞与を自分たちで決めることにしたので、その決め方を決める業績配分検討チームが動いていますが、その続報です。

私は前回のミーティングを欠席したのですが、その時に話し合われた内容で、現在検討している方法ではこれまでの賞与額から大幅に減額する人がでるのではないか、大きく減額となったらモチベーションがさがるのではないか という懸念が出て、私に試算を依頼されました(個人の賞与額はこれまでオープンにされていなかったので)。

で、実際に準備するにあたり、どんな資料にすればいいんだろう と考えました。

最初は、氏名を伏せて、新方法と旧方法の差額や率を一覧にしてみせればいいのか(実際、そういう依頼でした)と思いましたが、ふと、彼らはこれによって何を知りたいのだろうと思いました。

目的を考えれば、どれくらい減額、増額になるのかの幅がわかればいいはず。

絶対額はその時の賞与原資次第だから、率がわかればいいはず。

一覧にすると、氏名を伏せるとはいえ、なんとなく想像はできるし、そちらにフォーカスしてしまいそう(これはこれで、人の欲求としてはあるのでそれを否定するわけではなく(自分にもありますし)、今回の目的を考えるとそうならない方がいいと判断した)。

一覧で渡すなら、このチームメンバーだけでなく、全社員に公開したほうがいいと思うが、先の理由でまだそうしない方がよさそうと思う。

というような理由で、結果、減額増額の率を口頭で伝えることにしました。

 

もう一つ感じたことは、なんとなく細かいやり方にこだわり始めている気がしました。

なんか閉そく感というか、楽しそうではないんですよね。

折角自分たちで決められるのに と思いました。

なので、今回のミーティングの冒頭で、宿題の率を回答したあと、みんなにとってどうだったらいいのか、どうなっていたいのか を改めて話し合う、確認する ことを提案しました。

出てきた意見としては、
・頑張ればその分もらえる というのがモチベーションになる
というのが、基本なようです。

そのうえで、論点としては、
・頑張った というのは、だれが、どのように、評価するのか?
・そもそも評価はいるのか?
・自己評価ではみんな一番上にするのではないか?
・自己評価でも公正にするために、評価シートを作成してだれがみてもわかるようにすればいいのでは?
・自分の成長のためには他者からのフィードバックは欲しい
・フィードバックは欲しいけど、評価はいらない?
というようなことを話し合っていきました。

聞きながら、
・人に決められた評価は不満がでる(特に信頼関係がないと)
・公平に評価をしたい(されている状態に)というのは、他者との比較の中で不満が出る
ということかなぁ と感じました。

ということで、一つの案を提案しました。

それは、
・これまでの額のレンジを5つの額にわける(例えば150万がマックスだとしたら、30万、60万、90万、120万、150万の5択にする)
・自己評価して、自分の欲しい額にエントリーする(全員に公開する)
・自己評価は指針は示すが細かい数値判断はなし(恣意的に自己評価すれば細かくしても意味はないから)
という方法です。

これに対して、中堅以上社員の一人は、「全員が150万に集中したら、原資によっては額が減るんじゃないか」といいましたが、若手メンバーたちは、「○○さんが120万につけてたら自分は60万くらいですよ、それで十分です」というような反応でした。

それはそれで忖度が生まれるんじゃないか という反論がありましたが、自己評価に自信があれば欲しいところにエントリーするだろうし、忖度し続けて不満がたまるなら欲しいところにエントリーすればいい という意見もありました。

逆に、自分の欲しい額を目指して頑張るモチベーションにもなる という意見もありました。

プラスアルファとして、みんなが同じ自己評価だと同じ額になってしまう ということや、フィードバックが欲しい ということや、単に個別にエントリーしているだけだと分断が生まれそう ということから、ある一定の枠で一人ひとりが票を持っていてそれを自分の力になってくれた人に投票する というのを追加してはどうか という意見もでました。

この新案プラスアルファ案を新しい案として、これまで話してきた案に追加して検討していくことになりました。

 

中堅以上社員はどちらかというと慎重で、不安が大きい(レンジも乱暴に感じる とか) という反応でしたが、若手社員は総じて面白い という反応でした。

これはたまたまこのチームのメンバーだからかもしれませんが。

それにしても、ある と思っていれば ある し、ない と思っていれば ない だなぁと。

ない と思っていると、とても面倒なことが増えるなぁ と実感します。

メンバーたちの、この反応の奥には何があるんだろう と思いを馳せながら、今後の話し合いを見守っていきたいと思います。

 

それでは、今日はこの辺で。

最後までお読みくださりありがとうございます。