枠組みの外に出よう

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自働経営®ナビゲーターの梶川です。

 

とある自治体の働き方改革 専門家派遣事業の、専門家としてかかわることとなりました。

先日、その企業様に具体的なご支援のためのヒアリングにお伺いしました。

その企業様は何年か前から社員さんの働き方改革として、各種制度の導入や健康経営などに取り組まれています。

それでも、制度があまり活用されない、自主的に動けない、人事評価制度をきちんとしたい、働きがいを持ってほしい、などの課題感があるようでした。

今年度からは、それら課題を包括的にとらえて、社員の幸せを高めていく取り組みを始められています。

 

お話を伺いながら、そうはいっても事業の中では6回の訪問しかできませんので、そこで出来ることは何か を考えていました。

ヒアリングの途中でいくつかのご提案とそれに対するご意見を伺いながら、最終的にはこんな感じ 程度の内容を決めることができました。

それは正直、私としては残念な内容です。

良し悪しの問題ではありません。

 

人が幸せに働いたり、やりがいをもったりするには、自分で選択できる環境で、その選択に自覚的になっているということが大切だと思っています。

そして大前提は、人にはそれができる力がある ということです。

しかし、多くの企業では、悪気なく、会社に属しているのだから会社のいうことに従うべき、社員は大切なんだけど会社の言うことを聞いてくれる社員が大切、社員に幸せになってほしいのは会社の業績をあげるため、、、

だから、人を教育したり、管理したり、評価したりする必要があります。

 

社員の方も、無意識に、会社に属しているから評価されたい、評価されないと給与があがらない、といったことに陥っていて、本来の仕事のやりがいとか、なぜその仕事をしたいのか ということが置き去りになって、評価されることが目的になってしまっています。

働く動機が自分の外側にあるので、評価されれば一層従順になり、評価されなければ不満が出る という構図で、自分の評価に一喜一憂する状況です。

 

こういう状況では、本当の意味で自発的に働いたり、やりがいを持って働いたりすることはできません。

どこまでいっても、会社にコントロールされてしまっているからです。

そして、会社側のことも、社員側のことも、どちらも世の中では当たり前としてとらえられているので、そうなっていることに気づけません。

そういう意味で、社会にコントロールされているということですが。

問題を作っているのと同じ枠組みでは問題を解決できないので、気づけない限りは問題が解決しません。

これ自体も良し悪しではありませんが、もし、本当に社員の自発性とか幸せということを考えているのなら、この枠組みに気づけるといいな と思います。

 

だから、本来、人には力がある から始めることが、いわゆる働き方とか、組織の各種問題を解決する起点になるのですが、それには時間がかかります。

そういう点では、到底数回のご支援では無理なので、できる範囲で手を打つことになります。

ですから、残念なのです。

6回までは私が関わりますが、その後、ご自分たちで取り組んでいける道筋をつくれるような関わりにしていきたいと思います。

そういう意味で、6回の中でも みなさんの力がある ということを感じてもらえるといいなと思っています。

 

それでは、今日はこの辺で。

最後までお読みくださりありがとうございます。