会社のミッションや目的を社員に浸透するには?

働き方改革×チームビルディング
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梶川です。
会社のビジョン、ミッション、バリューを決めることの大切さはこのブログでも伝えていますが、なかなか浸透していかないということはありませんか。
先日も、ある会社でコンサルティングしたときのこと。2年目の取組みです。
各課での働き方改革の取組みを策定していました。会社全体としての課題は決まっていて、そこから課の課題を決めていくプロセスです。
ある報告がありました。新しく入社してきた社員が増えてきたので、取組みに温度差があるかもしれない とのことでした。
その場合、どう対応していますか と質問したところ、取組み内容を説明しています という回答でした。
「具体的には?」
「属人化の排除とか、情報の共有とか」
「そもそも、この取組みはなんでやっているんでしょうか?」
「・・・」
という感じでした。
そもそもの取組みの目的は、会社のビジョンの実現だったり、会社目標の達成だったりするのですが、今、目の前で取り組んでいるものがそこに結びついていない状況です。
私自身は製造業の出身ですし、開発においてFTAやFMEAというものを利用していたので、階層ツリーで理解することに抵抗がないのですが、こういうことはよくあることのようです。
会社における目的目標は、本来下図のようになるべきです。
① 会社として達成しようと考える目的があります。
② ①を達成するために一つ下の階層に目標が設定されます。
③ ②がその下の階層にとっての目的となり、その層の目標を設定します。
④ 最終的には個人の直上の目的を達成するための目標を個人が設定します。
これを逆からみると、個人が目標を達成すればその目的=一つ上の層の目標が達成し、、、、とつながり、最終的に会社の目的が実現(達成)する という構図になります。
社員が自分のやっていることと会社の目的がつながっていると自覚できているとき、会社のミッション、ビジョンが社員に浸透していると言えます。
ここで、有名なレンガ積職人の話です。ある旅人が歩いているとレンガを積んでいる職人に会いました。
「何をしているのか?」と問うと、「レンガを積んでいる」と答えました。
さらに歩いてい行くと、またレンガを積んでいる職人に会いました。
「何をしているのか?」と問うと、「壁を作っている」と答えました。
さらに歩いていくと、またレンガを積んでいる職人に会いました。
「何をしているのか?」と問うと、「教会を作っている」と答えました。
有名な話なのでいろいろな例えをされることが多いですが、同じ作業をしていても目的の理解がことなります。そのことで、本人のモチベーションだったり、責任感だったりに影響するので、作業の質(出来栄えやスピードなど)が異なってくることになります。
ですので、社員が目標設定する場合に、会社の目的目標とのつながりを意識して設定することを教えていく必要があります。そして、そのつながりが確認できたら、個人が目標達成することに注力する。そして、定期的にその進捗や達成度を確認する。
なぜなら、個人目標と会社目標がつながっていることは仮定でしかないので、途中の確認はその「仮定」が正しかったかどうかの確認です。もし、思ったような成果が出ていない場合、その「仮定」が間違っている もしくは、取り組み方が間違っている ことが考えられるので、そこでアジャストするわけです。
結果か過程か という議論がありますが、個人的には、結果 のでる 過程 が大事だと思っています。結果はあくまで結果論。過程はあくまで過程であって、結果がでなければ意味がありません(経験という点では意味がありますが)。
なので、常に望む結果に繋がっているかを確認しながら、あとはやるべきことに注力する、注力できる状況になっている ということを意識しています。
と、一般的にはこういうことになるのですが、昨日、ホラクラシー経営の実践者、ダイヤモンドメディア社 武井社長のお話を聴いてきました。一度、直接会社にお伺いしてお話を聴いてきたのですが、今回、改めて思い出すとともに深い学びを得て、考えごとが増えました(笑)
たとえば、明文化された経営理念がない のですが、これだけみれば今回の記事を完全否定です。実は単純にそういうことではないのですが、このあたりは改めて整理して書いてみたいと思います。