組織を変革するときには社長が思う以上に丁寧に、ゆっくりと

働き方改革×チームビルディング

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梶川です。

 

今月も面談をしています。

まだ、全員終わっていませんが、スケジュールを見ながら進めています。

 

今月は、時間がかかっています。

いくつか要因はあるのですが、一つは忘年会のことです。

 

これまで忘年会は私が決めていました。

年度末の目標達成状況を見ながら、近場での食事にするか、泊りでの宴会にするか、私のさじ加減で判断していました。

今年もおかげさまで目標を達成しましたので、これまでなら私が泊りの会場の予約と日程を決めて社員に展開するという構図です。

 

しかし昨年に、そろそろいつものいつもの会場での泊りも飽きてきた という意見もあり、子供がいる女子社員には泊りは負担がある という意見もあり、一方で、働き方改革の主軸を社員に任せているということもあり、今年は社員に忘年会に関しての一切を任せることにしました。

 

その結果、社員の意見がまとまらず、これまでにない展開となりました。

 

いろいろな意見が飛び交う中、任されたメンバーは意見の収集に苦労し、苦労しながら決定したことに、また意見され、なんとなく決めた方も、決められた方もスッキリしない状況です。

なので、今回の面談ではこのことについての意見を聴いていたので、時間がかかっています。

 

今回のスッキリしない状況について、一つには私の判断が甘かったというのがありました。

弊社の働き方改革活動の一環であるイベントの一つに忘年会を位置付けて任せたつもりでしたが、社員からするとこれまでの経緯から、忘年会は社長からの慰労という位置づけでとらえていたということでのギャップがありました。

この点からは、社長が本来やるべきことを社員に丸投げした=社員をみることをないがしろにした と捉えた社員もいました。

これは、忘年会の企画を任された社員の一部にも同様にあったようです。なので、せっぱつまって任されて選択肢がない状況なのに、社員にいろいろ言われて、こっちも被害者だよ という感じがあったようです。

 

任されたメンバーもこの時点で全員の意見をアンケートしても、とても収集つかなくなるからと一部社員にだけ意見を聴いて進めた結果、聞かれなかった社員からの突っ込みが厳しかったようです。

従って、社長が出てきて決めてくれれば早いのに という思いもあるようです。

 

私としては、社長という存在がなくても社会に対して価値提供できる会社 を目指しているので、その布石として少しずつ社員に主導権を渡しているつもりでした。

が、思ったより社長の存在があった というのが今回の実感です。

そして、これだけ社員と近いと思っていても、これまでと違うことをする場合には、きちんと説明しないといけないんだ ということも実感しました。

 

ただ、社長が決めなかった今回に出てきた意見というのは、潜在的にそれぞれの社員が思っていたことが改めて顕在化したということ。

ヒエラルキーにより抑えられていたことが、やっと、フラットな状態での対話のベースになったなぁという思いです。

任された社員からすると大変な思いでいっぱいのようですが、人と人は違うし、そう簡単に価値観は譲れないということを、身をもって体感しているのだろうと思います。

 

社員の中には面倒なことと捉えている者もいるでしょうが、本来自立的な社員が自立的に仕事をするためには対話しかなく、そのための一歩を踏み出したというワクワク感が私にはあります。

今だけを切り取ると面倒ということにしかなりませんが、将来を思うとワクワクする感じです。

 

つくづく、人と組織のことは将来を握る、ポジティブアプローチ(ルービックキューブの6面の状態がどういう常態か)でしか、進めようがないな と感じている面談の日々です。

社員はそれどころではないかもしれません(笑)