社員満足度調査から何がわかる?

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自働経営®ナビゲーターの梶川です。

 

弊社で5年前から行っている社員満足度調査を今年も実施しました。

といっても、私が やろう と言っているのではなく、社員が自主的に実施しているものです。

自主的に といえば聞こえはいいのですが、私は正直に言うとやらなくてもいいんじゃないか と思っているくらいです(苦笑)

やり始めたきっかけは、弊社でのワークライフバランスを社員主導に切り替えてチームを創った1年後に、社員のための活動だけどみんなが何を望んているのかを知りたい というところから、調査をすることになりました。

どんな調査がいいかメンバーで話し合った結果、世にいう社員満足度調査にたどり着き、これをやってみることになりました。

調査大項目としては、仕事、評価、自己の成長、労働条件、社風、対人関係、経営方針 の7項目です。

一般的な社員満足度調査項目だと思いますが、チームが自主的に行う調査なのに 経営方針 が入っているのが意味不明です(笑)

自分たちで何かできる範囲を超えて調査する感覚が理解できません(再度(笑))

ということで主旨を確認すると、自分たちでできることを拾い上げて活動する予定だと。自分たちの範囲を超えるものは提案します ということでした。

私からは一言、こんな小さい会社で労使の対立になるようなことだったらやめてください。自分たちで創る というのが当社のWLBの方針の一つですから と伝えました。

で、今に至っています。

 

今年は経営企画室を設置したので、調査結果をもとに次年度取り組みへの反映をしてもらうべく話し合いをしてもらいました。

評価と自己成長の項目が例年、相対的には低いよね とか、40才未満より40才以上の方が点数が低いよね と言う感じのコメントはでますが、じゃあ、どうする というところでなかなかすすみません。

結果、持ち帰って各自考えてくる ということになりました。

私が社員満足度調査をやらなくてもいい と思っている理由がここにあります。

調査結果が出るのですが、どうしていいかわからない のです。

点数を低いところをあげればいいのか、高いところを伸ばせばいいのか、、、、

低いところをあげるにしても、どんな順番で取り組めばいいのか、、、

自分のことだけ主張していて会社のためになっているのか、、、

 

もちろん、社員の満足度向上は大切なことだと思っています。

社員一人ひとりが力を発揮できることが社員の為でもあり、結果、生産性があがり会社のためでもあると思っているからです。

ですが、社員満足度調査の項目を解決していっても、これが実現するような気がしないんですよね。

目指す組織を実現すれば、社員満足度調査の点数は高くなると思いますが、社員満足度調査の点数を高くしようとしても目指す組織にならない気がする と言う感じです。

なので、今年は急遽、ソコアゲ診断を実施しました。
※ソコアゲ診断の詳細はこちら

SSR理論に基づいた診断なので、組織を成長させていくのに「人」と「しくみ」と「関係性」を、どの順番にどう改善していけばよいかがわかる という特徴があります。

例えば、社員満足度調査で 自分の長所がいかされていると思う と 上司と十分な対話ができている という項目で点数が低いとすると、それぞれの対策を取りがちですが、ソコアゲからわかるのは、そもそもいろんなタイプの人がいる と認識してない とか、メンバーがリーダーを信頼していない というようなことが判明し、そちらの対応が先だな ということがわかります。

こんな具合に、何の問題解決を先にやったらいいかがわかるので、経営的には使いやすいと感じています。

専門的に言うと、人と組織の問題はルービックキューブのように複雑なので、できごとでなく問題を引き起こしている構造がわかりやすい というのがすばらしいところです。
詳しくはこちらで

もちろん、サーベイフィードバックの中原先生がおっしゃるように、診断結果はあくまでも体重計のようなもので、大事なのはそれをもとに何をするかを話し合うこと(ガチ対話)です。

診断したから具体策が示されるわけではないのはソコアゲも同じことですが、社員満足度調査では見誤る可能性がある、どの問題解決からはじめたらよいか がわかるだけでも安心感を感じています。

 

それにしても、経営者としては診断結果をみるときにモヤモヤするのはなんででしょうね。

経営者の通知表をもらうような気がするからだと、私は思っています。

健康診断だって悪ければ残念な気がします。

通知表はよくなければならない、優秀でなければならない という小さいころからの刷り込みが強いんでしょうね。

妄想がひどくなると、これだけやってるのに何で点数が低いんだ なんて社員を責めてしまったりして。

いろんな人が集まっているのだから、みんなが5点満点なんてあり得ないのですから、まあ、そんなもんだよね と思えばいいのですが(苦笑)

まだまだ自分の中にいろんな枠組みがあるんだな と気づかされます。

それぞれはそれぞれでいい からスタートすると診断結果も違ってみえてくるから不思議です。

もちろん、社員を虐げてその声を聞かず なんてのは論外ですが、大事なのは一人ひとりの社員と向き合って話をしていくことなんだと思います。

逆に診断結果だけから施策をうって、社員と話をしない というのは、結局、的外れなことをしている可能性もありますから、対話をする機会は持った方が良いですね。

「ある」から始めて面談すると、きっと違う世界が待っていますよ。

 

それでは、今日はこの辺で。

最後までお読みくださりありがとうございます。