習っただけでは育たないが、習うより慣れよだけでも育たない
働き方改革はチームビルディングで実現!
経営者自身のアライメントと組織のアライメントを整えることで
自然に業績があがる会社にする
現役経営者でありチームビルディングコンサルタントの梶川です。
今年度初めから学んでいたカリキュラムが先日修了しました。
そこでは、組織開発の界隈では雲の上のような先生方の講義を受講することができたり、普段、交わることのない大企業の人事の方たちと意見交換したり、ワークをしたりすることができました。
そこで学んだことはたくさんあるのですが、そのうちの一つに、「全員戦力化」ということがありました。
まさに文字通りの内容ですし、このブログでもずっと書いてきていることと合致しています。
しかし、大企業と中小企業ではとらえ方が違うことに気づきました。
大企業では、基本的に人材がいて、十分に力を発揮できていない状況を解決したい という考え方のようでした。
一方、弊社のような中小企業では、そもそも潤沢な人材がおらず、いかに全員を戦力化するかどうか が大事な戦略です。
変化の速い時代、採用も厳しい時代に、いかに既存の社員を戦力にするかどうか、に頭を悩ませていらっしゃるのではないでしょうか。
とはいえ、十分に研修する時間もなく、現場に配置して、教育も現場任せになっていることも多いと聞きます。
人の成長は、何度も書いていますが、ホメオスタシスの壁があります。
「知らない」を、日常で「している」にするまでに5つの壁を越えなければいけません。
教えて「知っている」、ちょっとやってみて「やってみる」にたどり着きます。
しかし、「やってみる」を続けていても、気づきがないと「わかる」にたどり着きません。
そこで、経験学習という考え方です。
実際の経験が成長につながるには、
経験する→振り返る→教訓を引き出す→応用する→経験する→・・・
というサイクルを回すことが必要という考え方です。
やってみたことから自分なりにどうやればうまくいくのか、どう考えればほかのこともうまくいくのか、ということを振り返る機会があることで、気づきの壁を越え「わかる」に至ります。
ここで、もう一つのポイントです。
慣れた仕事をしているときは、コンフォートゾーンと呼ばれるところにいます。
やったことのない仕事をする ということは、ストレッチゾーンと言われるところに飛び出すということです。
成長する とはそういうことです。
これまでの居心地のいいところから飛び出すわけですから、不安が伴います。
そして、やったことのないことをやるわけですから、失敗する可能性が高いです。
このとき、だれもサポートしてくれなかったら、上司に失敗を責められたら、と思うとストレッチゾーンには飛び出していけません。
成長を支援しようと思ったら、周りもサポートし、失敗を許容する「場」をいかにつくれるかが大事なポイントです。
失敗から学ぶことも、経験学習です。
ちなみに、本人にとって難しすぎる仕事を与えるとパニックゾーンにいってしまい、そこでは学びになりませんので、仕事のレベルをおさえることを考慮する必要があります。
そうしたら、あとはそれを繰り返すこと。
その結果、成功の確率が高くなり「できる」に至り、最終的に「している」にたどり着くのです。
ちょっと想像しただけでも時間がかかることは容易に理解できます。
社員に早く成長してもらいたい と思ったら、この流れをいかに短くできるか ということですので、いかにたくさん経験学習サイクルを回せるか=いかにたくさん失敗してもらうか ということにつきます。
そのためにはまず、失敗をどんどん奨励するような風土をつくることが必要ですね。
評価基準や会社のめざすもの などと大きく関係のあるところです。
そして、一回の経験学習サイクルが有効になるような仕組みが必要です。
弊社の場合はプロジェクト的に業務がすすむのですが、その振り返りの中で、自分なりに得た教訓を振り返る項目があったり、毎月の面談の中で問うてみたり、半期に1回の目標振り返りの中にもそういう項目があります。
もう一つ、成長スピードを速める方法があり、それは得意なことを任せる ということです。
中小企業ではこの考え方が一番大事だと思っています。
このことは、こちらに書いていますので参考に読んでみてください。
それでは、今日はこの辺で。
最後までお読みくださりありがとうございます。