「ある」から始めるとティール組織になる

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自働経営®ナビゲーターの梶川です。
4月からの取り組みについて4月末の全社会で展開すべく検討しています。
昨年度新規に設置した、経営企画室のメンバーと共に考えてきましたが、いろいろ考えれば考えるほど「もうこれしかないか」という一つの結論に至りました。
それは、ティール組織に移行する ということです。
ぼやーっと見えていましたが、学べば学ぶほど、これしかないか。。。という感じです。
こんな記事を書いているくらいですが、なぜここに至ったのかについて簡単にまとめてみたいと思います。
弊社は10年前からワークライフバランスに舵を切って経営してきました。
一昨年の時点での私の認識では、ほとんど自分たちで(私の判断なしで)切り盛りしている と思っていました。
私の判断が必要なのは、会社の将来に影響しそうな決断や目標設定と財務に関する稟議くらいでした。
そして昨年、将来のことも考慮した体制として経営企画室を設置し、チームで経営することを目指しました。
最終的にはチームで未来像を考えたり、目標設定し、財務に関することも承認できるように と思っておりました。
しかし、結果的には失敗だったようです。
まったくの私の判断ミスです。
メンバーは全力で会社のことを考えて取り組んでくれました。
しかし、テーマによっては(人と人のことなど)クローズで話し合う必要があり、結果的にそれが「経営企画室は何をやっているのかわからない」という印象を与えていたようです。
社内のほとんどのことを全社共有のチャットでやりとりしていたので、私の想像以上にオープンなことが当たり前になっていたようです。
また、私は経営企画室に所属し、その中では横並びの位置づけのつもりでしたが、社員から見ると階層が一つ増えたことのようになり、それも面倒なことに感じたようでした。
一方で、私がティールを目指してこなかった理由は、自主経営と言えども、中小企業においてはいろいろな意味で最終的に社長が責任を取らざるを得ない と思うので、それは社員と共有できないだろう と思っていたこと。
さらに、自主経営できるためにはすべての情報をオープンにする必要があり(それはティールでなくても適切に判断するためには適切な情報が必要だ ということはよく理解できる)、それをオープンにしたときに何が起きるか不安だ ということもあります。
よくよく考えてみると、いずれも恐れなんです。
確かに不安はあるのですが、今の私は「ある」から始める※ことにしており、そこに立てば不安を乗り越えることはできるのです。
ティール組織の本によれば、まさにここがそれ以前の組織とティールとの大きな違い ということです。
それ以前の組織は、私の感覚で言えば、人は未熟で、自分では判断できず上司に仰がなければならない、管理していなければさぼる、というようなところを起点にして組織がつくられている という理解で、ティールでは人は思慮深く意思決定できる能力やスキルを有している というところが起点なのです。
だから、経営者が「ある」から始める にならないと無理なんだなぁ と気づきました。
逆に、私がこれまでやってきた経営スタイルも、巷で言われているエンゲージメントとかサーバントリーダーシップとか、社員を活かす人事評価 なども、「ない」から始めているのに「ない」と思わせないための施策のように見えてきて、階層があるのにないように見せることにエネルギーを使っているようにしか見えなくなってきてしまいました。
やってみないことにはわかりませんが、自主経営になれば勝手にやる気になるような気がしています。
こう考えてくると、弊社では、一部のメンバー(経営企画室)で経営するのではなく、一昨年までのスタイルに必要な情報をオープンにして全員で経営する(自主経営)というのが一番素直でしっくりくるのです。
つまり、ティール組織に移行する ということに帰結してしまうのです。
ということで、先日の経営企画室会議で、みんなにお詫びして、1年間の活動に感謝して、経営企画室は解散ということにしました。
もちろんメンバーみんな賛同してくれました。
これしかないですね って感じです。
今は、ティールで運営するための周辺のルールをせっせと策定中です。
今月末には展開し、並行してしくみを決めていくことをスタートします。
そして、私は 社長 から 梶川さん になる予定です。
どんな感じになっていくか、またこちらでリアルな状況をお伝え出来ればと思います。
ちなみに、今回ティールにするにあたっては、何かそうなっていくんだよなぁ と言う感じで、決して私のエゴでやりたい というわけではありません。
これが存在目的なのかなぁ という印象です。
逆に、経営企画室を設置して・・ということのほうが今から考えればエゴだったような気がします。
それでは、今日はこの辺で。
最後までお読みくださりありがとうございます。